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あの“全部盛り”モバイルルーターの後継機がついに登場だ!

「Aterm MR04LN」のスゴさがわかる!! 開発陣インタビュー

2015年07月16日 11時00分更新

文● 高橋量、編集●Atermマニアックス

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 NECプラットフォームズから、LTE-Advanced対応のモバイルルーター「Aterm MR04LN」が発表された。前モデルの「Aterm MR03LN」が高速なLTEモバイルルーターとして大ヒットしただけに、最新モデルが気になる人は多いはず(筆者はヒジョーに気になる)。

NECプラットフォームズから新たに発表された、LTE-Advanced対応のモバイルルーター「Aterm MR04LN」

モバイルルーターの使い勝手を向上させる、クレードルもバッチリ用意。セットした時の画面についても教えていただいたのだ

 そこで早速、「Aterm MR04LN」の開発陣にインタビューを依頼。商品企画担当のNECプラットフォームズ アクセスデバイス開発事業部第一販売推進グループシニアエキスパートの坂間英明氏、また開発を担当したアクセスデバイス開発事業部モバイルルータ事業グループ主任の田中諭氏に、新モデルの特長や前モデルとの違いについて話を伺ってきたのだ。

MVNOの普及に伴い、モバイルルーターの需要が増加

――まずは、LTEモバイルルーターに関する現在の市場動向を教えていただけますか?

坂間英明氏(以下、坂間氏) 最近はスマートフォンやタブレット、PCなど端末が多様化して、個人が所有するデバイスの数が増えてきています。またMVNOサービスが広まっていることもあって、ひとりあたりの回線契約数も増えてきています。特にモバイルルーターを使う方の場合、今まで使っていたキャリア回線をやめるのではなく、MVNOサービスの回線を新たに追加する傾向にあります。端末が多様化してるからこそ、モバイルルーターが求められているのかなと思っています。

NECプラットフォームズ アクセスデバイス開発事業部第一販売推進グループシニアエキスパート 坂間英明氏

 あともうひとつ、モバイルルーターを使うとバッテリー消費を節約できる点を挙げられる方もいます。スマートフォンではモバイル回線に接続するよりも、モバイルルーターのWi-Fiに接続したほうが電池の保ちがよくなるんですね。特に「Aterm MR03LN」と「Aterm MR04LN」は、Wi-Fi接続よりもさらにバッテリー消費が少ないBluetoothテザリングにもサポートしています。

 残念ながら、iPhoneはBluetoothテザリングに対応していないためこの機能を使えないのですが、Android端末を使っている方には非常に高い評価をいただいています。Aterm製品を選ばれるひとつの理由になっていると考えています。

――モバイルルーターを使う人は着実に増えてきている?

坂間氏 モバイルルーター自体は、従来法人向けを中心に展開してきたこともあって、あまり変動のない“底堅い需要”というのがあります。そこに現在の端末の多様化やMVNOサービスの普及という要因が加わることで、急増ではないにしても、徐々に増えてきていると思っています。

 最近では若い方を中心に固定回線は不要というユーザーもいて、自宅でもモバイルルーターを使うケースも増えてきているんですね。今後そのような風潮が広がって、ご自宅と外出先で兼用というスタイルも当たり前になるではないでしょうか。

最新モデルの「Aterm MR04LN」は
LTE-Advancedで下り最大300Mbpsに対応!

――新モデルの「Aterm MR04LN」について、大きな特長を教えてください。

坂間氏 「Aterm MR04LN」のポイントのひとつに、LTE-Advancedという通信方式に対応した点が挙げられます。これによって通信速度が前機種で下り最大150Mbpsだったのが、その倍の最大300Mbpsまで向上しました。実際の速度はキャリアのインフラによって変わりますけど、ハードウェア的には下りで最大300Mbpsのスピードが出せます。

 それとLTE-Advancedのもうひとつの特長として、周波数の異なるふたつの電波を使うことによって通信が切れにくくなり、速度が落ちにくいという効果もあります。

 また「Aterm MR04LN」は、“SIMロックフリー”(出荷時にSIMロックをかけていない。対応周波数/通信方式や確認済みサービスはAterm製品情報サイト「Aterm Station」を参照)であるという点も大きな特長です。これは皆さんもご存知のように、利用できる通信回線を制限する“SIMロック”を出荷時にかけていない状態のことです。

 またSIMロックフリーのモバイルルーターをどうすればお客様に便利に使っていただけるかということを考えまして、SIMカードを2枚挿せるようにしています。我々は“デュアルSIM”という名称で呼んでいるのですが、2枚のSIMカードを挿した状態で、それぞれをディスプレイで切り替えながら使えるという点も、この製品の大きな特長です。

――LTE-Advancedに対応したことで、ネットによりつながりやすくなった?

坂間氏 そうですね、より切れにくくなったと言った方がいいかもしれません。

田中諭氏(以下、田中氏) LTE-Advancedに対応することで、周波数の異なるふたつの電波を同時に受信できるようになりました。たとえば片方の電波が弱かったとしても、もう片方の電波で通信を継続できますので、より切れにくくなるということです。

 あとはそのときの電波状況によって通信速度の速い周波数を使いますので、通信時のスループットの落ち込みが少なくなり、通信が安定するという効果もあります。

 ただ、現状ではLTE-Advancedのエリアがまだ限定されていますので、すべての方に効果があるというわけではありません。これからのキャリアの展開にもよりますけれども、エリアが広がっていけば従来機種よりも「Aterm MR04LN」のほうが速くて安定しているのを実感していただけると思います。

アクセスデバイス開発事業部モバイルルータ事業グループ主任の田中諭氏

注意:本商品はSIMロックフリー端末です。工場出荷状態でSIMロックをかけておらず、SIMロック解除に係る手続きは必要ありません。本商品が対応している周波数/通信方式は、Aterm製品情報サイト「Aterm Station」にてご確認ください。動作確認済みサービスについては、こちらをご参照ください。
NECプラットフォームズでは、本リストに掲載されていないサービスのmicroSIMカードを挿入して利用される場合について、動作確認などを実施しておらず、一切の動作保証を行いません。なお、各通信事業者の提供サービスや対応エリアにより、通信速度は異なります。詳しくは通信事業者へご確認ください。

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