肩こりや頭痛の原因はブルーライトだけではない
ブルーライトは、2013年に話題になったキーワードといえるだろう。現状、ほとんどの液晶ディスプレーがLEDバックライトを搭載しており、長時間使用しているとブルーライトの影響で肩こりや頭痛が起きるというものだ。そのため、ブルーライトをカット、または一定割合反射するメガネが人気になった。ただ、ブルーライト対応メガネを使用しても、気持ち肩こりや頭痛が解消されていないという人もいるはずだ。これはなぜだろうか。
PC操作をした場合の疲労について見てみると、厚生労働省による調査「平成20年技術革新と労働に関する実態調査」には、性別/年齢を問わず、目の疲れ(約9割)、首・肩こり(約7割)が発生。最長の連続作業時間が「30分未満」でも、目の疲れ(約9割)、首・肩こり(約6割)が発生というでデータがある。今のところ、どのような対策を行なうと、改善したかといったデータが存在していないのが残念だ。
ベンキュージャパン(以下、BenQ)によれば、これら症状の解決には、姿勢など個人の使用状況や周囲の明るさなど、さまざまなバランスを考慮する必要があるが、画面の明るさ(輝度)が重要な要素になっているという。
ただし現在の液晶ディスプレーは、明るさを調整することで「フリッカー」を発生させている。長期間そういったディスプレーを使い続けることで、目のストレスや頭痛を起こす原因になるとしている。フリッカーとは、分かりやすくいえば「ちらつき」のことで、蛍光管のちらつきも同様にフリッカーなので、一度は見たことのある人は多いハズだ。
フリッカーは、たとえば1秒間に3回の明るい光と暗い光の繰り返しがあった場合は、3Hzとなり、これはすぐに認識できる。また人間の目の場合、20Hz付近までは認識できるが、それ以上になると認識しにくくなり、明るい光と暗い光の繰り返しをしていないようにみえてしまう。
周辺環境や個人差もあるので、状況によっては20Hz以上のフリッカーを認識できるケースもあるようだが、一般には難しい。チラツキなく見えているディスプレーでもフリッカーが生じている可能性は非常に高いことを覚えておこう。