ディー・エヌ・エー(DeNA)は2日、モバイルゲーム動画共有プラットフォーム「Kamcord(カムコード)」を開発・運営する米カムコードに対して出資することを発表した。
Kamcordは、スマホ向けモバイルゲームアプリのプレイ動画をユーザーが記録し、他のユーザーと共有できる機能を備えたプラットフォーム。米カムコードはiPhone、iPad、Android向けSDK(Software Development Kit=ソフトウェア開発キット)としてKamcordをゲーム開発者に提供している。Kamcord SDKが搭載されたアプリであれば、ユーザーは記録したプレイ動画をFacebookやTwitter、YouTubeなどで共有することが可能だ。
Kamcord SDKは2014年5月現在で世界250本以上のアプリに導入され、14年3月には月間100万件以上の動画がKamcordを利用して共有されているという。スマホ向けモバイルゲーム市場は世界中で拡大し、ゲームプレイ動画の共有をはじめとした「ゲーム×ソーシャルメディア(SNSなど)」でのコミュニティも活発化しつつある。
こうした背景から、DeNAはアプリのプロモーションにおけるバイラルマーケティング手法としてKamcordが有望なサービスと捉え、今回の戦略的投資により、日本国内におけるKamcord SDKの普及や、モバイルゲーム動画コミュニティの育成などを図る。
DeNAのほかにもベンチャーキャピタルファンドのKLab Ventureも出資したことを発表。米メディアのテッククランチ(TechCrunch)の報道によると、米カムコードは複数社からの出資により資金を調達したもよう。据置型ゲーム機市場でも、最新機種の「プレイステーション(PlayStation) 4」(PS4)と「Xbox One(エックスボックスワン)」にはソーシャル連携機能が搭載されている。
たとえば、PS4は4月17日現在で、ゲームプレイのコンテンツがFacebookやTwitterで1億3500万回以上共有されたほか、UstreamやTwitchを通じたゲームプレイの生中継は490万回以上、生中継の観戦は9000万回以上に及んでいる。ゲームの世界でも今後は、シェア拡散やコミュニティの形成が市場拡大のカギを握っているようだ。