日本語入力システムは「ATOK for Android [Professional]」
「ATOK for Android [Professional]」は、「ATOK Passportプレミアム」を契約することで利用可能となる日本語入力システム(月額476円、税別)。ジェスチャー入力(フラワータッチ)は、「っ」「ゃ」や濁音の入力のためのストロークが短く、英/数字/かなの切り替えを少なくできるため、ある程度長めの文章を書く場合に便利だ。左右矢印キーのどちらかを押したまま指を上下にスライドさせるとカーソルを上下に移動できたり、スペースキーを上にスライドで半角スペースを入力できたりと、片手だけで入力する際にうれしい機能も細々と用意されている。可能なら、テンキー表示&ジェスチャー入力でインライン変換をサポートしてほしいが、かえって効率が落ちてしまうのかもしれない。
ATOK Syncアドバンスにより、同一アカウントで利用しているWindows、OS X Mavericks、Android間で、辞書に登録した単語の情報を自動的に同期できるため、他OSへの移行やメンテナンスにかかる手間を軽減しやすい。将来的には、Windows/Mac OS X同様に、Android側でも変換辞書の学習情報やお気に入り文書などを同期できるようになってほしいところだ。
また、表示位置のカスタマイズ、辞書登録機能を行ないやすい点もナイスだ。Xperia Z Ultraのようなディスプレーサイズの端末を片手だけで持ち、その手の親指だけで文字入力する場合、画面の最下部側に入力パネルがあると、重量が重く感じるような持ち方になってしまう。ATOK for Android [Professional]の入力パネルはフローティング方式を採用しており、表示サイズに加えて、画面上のどの位置にも自由に配置可能なため、手が疲れにくい持ち方に合わせて位置を調整できる。辞書への単語登録機能についても、「あA1」キー長押し→「ATOKメニュー」→「単語登録」で呼び出せ、他の日本語入力システムのようにAndroid自体の設定パネルまで移動しなくても済むため、文章の入力に集中したい場合には便利だ。
テキストエディターは
「Jota+」か「Vim Touch」
Android上でテキストエディターといえば、「Jota+」(イオタ・プラス)。Windowsの「秀丸」、OS Xで「Jedit X」などのテキストエディターを使っていた方なら、扱いやすくわかりやすいだろう。エンコード方式の自動判別、正規表現対応の検索機能、複数ファイルのタブ表示/編集、Dropbox/Googleドライブなどオンラインストレージへの接続、自動保存、シンタックスハイライトなどテキストエディターに必要な機能が充実しており、書きやすく使いやすい。Bluetooth接続のキーボードをつなげて利用している方が多いだろうが、片手持ちの入力も非常に快適だ。シンタックスハイライトも設定ファイルを用意するだけで追加できる。
また、“UNIX使い“にはおなじみ、Vim由来の「Vim Touch」も検討した。現在配布されているバージョン 2.6では、日本語入力システムによっては不具合があるようだが、片手入力ができるVimということで、このVim Touchにはぜひがんばってほしい。
Xperia Z Ultra(Android 4.2.2)およびATOK for Android [Professional]という組み合わせでは、「Preferences」の「Input Method」で「Character-based」を選択しておけば日本語入力が行なえるようになる。記事執筆現在では、Jota+かVim Touchのどちらをメインにするかテスト中という状態だ。
ちなみに、Android用「Emacs」もあるが、インストール自体が行なえなかったため、利用をあきらめている。
このほか、「Quoda Code Editor (Beta)」にも期待している。将来的にはJota+同様の高機能なテキストエディターを目指しているようで、現在はベータ版ながら基本的な機能はすでに備えている状態だ(一部正常に動作しない機能がある)。エンコード方式としてISO-2022-JP、Shitf_JIS、UTF-8、EUC-JP、Windows-31Jなどをサポートしており、日本語で書かれたテキストデータも問題なく読み書きできる。