今年の4月から値下がり基調になっていたSSDだが、5月のゴールデンウイーク明けにはIntelが急遽6月末までのキャッシュバックキャンペーンを実施。今まで他のSSDに比べると割高だったIntel製品が実質の値下がりとあって、CrucialやPlextorなどのド鉄板メーカーも追従する値下げ合戦がスタートした。
さらに7月中旬には、火に油を注ぐようにIntelが価格改訂を行ない256GBモデルが1万円台半ばに突入。数量限定ではあるものの、値下がり前の256GBの価格となる3万円台を割り込む512GBモデルもチラホラと出てきている。
激安な64GBと128GBの活用技を徹底紹介
かつてのHDDを彷彿させる値下げスパイラルが始まっているSSDだが、とくに激安なのが64GBと128GBだ。1GBあたりの単価は256GBや512GBのほうが低くなるが、実測リード速度が500MB/sクラスの128GBモデルでも、1万円を余裕で割り込み、SandForce系の64GBモデルにいたっては、この時期、仕事帰りに飲みたくなる黄金色の飲み物を、ちょっと我慢すれば購入できる5000円台と、お財布に優しい価格帯になっている。
そんな1万円アンダーの激安SSDは、定番のSSDキャッシュソリューション「Intel Smart Response Technology(スマート・レスポンス・テクノロジー)」(以下SRT)や爆速なRAID 0構築に最適だ。今回はHDDを高速化するSRTと爆速なRAID運用に的を絞って、激安SSDの性能を徹底チェックしてみよう。
激安&性能◎なコスパ抜群の
6000円前後で買える60GBクラス
まずは、6000円前後で買える60GBクラスの製品を2機種チョイス。60GBだと、Windows 7インストール後の残容量が18GB前後と動画や静止画といったユーザーデータの保存に不安はあるが、お値頃感は抜群だ。さらにキャッシュに利用できる容量が、最大64GBとなるSRTに活用するのにもベスト。SRTは、現状使っているシステムドライブ(HDD)に追加する形で構築可能なため、HDDからSSDへシステムを移行する場合と違い面倒なOS再インストール作業が不要なのも大きなポイントになる。
知らない人はいないド鉄板SSD
Crucial m4シリーズ
1製品目はSSDの導入を考えたユーザーなら、知らない人はいないだろうCrucialの超ロングセラーモデル「m4」シリーズだ。昨年4月末に同社初の6Gbps対応SSD「Real SSD C300」シリーズの後継として登場。ファームウェアのアップデートを重ねることで性能がアップし、ド鉄板SSDの地位を獲得している。容量64GBの「CT064M4SSD2」はライト性能こそ最大95MB/sだが、最大リード速度は500MB/sと高速。信頼性、性能ともに優れたMarvell製コントローラーを採用しているのも魅力的なポイントだ。
Crucial m4 スペック表 | ||||
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型番 | CT064M4SSD2 | CT128M4SSD2 | CT256M4SSD2 | CT512M4SSD2 |
容量 | 64GB | 128GB | 256GB | 512GB |
シーケンシャルリード | 500MB/s | 500MB/s | 500MB/s | 500MB/s |
シーケンシャルライト | 95MB/s | 175MB/s | 260MB/s | 260MB/s |
ランダムリード(IOPS) | 4万5000IOPS | 4万5000IOPS | 4万5000IOPS | 4万5000IOPS |
ランダムライト(IOPS) | 2万IOPS | 3万5000IOPS | 5万IOPS | 5万IOPS |
実売価格 | 5800円前後 | 8500円前後 | 1万5800円前後 | 3万3000円前後 |
便利なメンテナンスツールがグッド
Intel SSD 330シリーズ
次に選んだのは、値下がり激しいIntel「SSD 330」シリーズの60GBモデル「SSDSC2CT060A3K5」。「SSD 520」シリーズの下位モデルだが、6GbpsのSerial ATA3接続に対応し、コントローラーには独自の圧縮機能を備えるSandForce製「SF-2281」を採用している。
SandForce系は、圧縮時と非圧縮データ時で性能が大きく変わるのは周知の事実。音楽や動画などのそれ以上あまり圧縮できないデータが主となる実環境では、圧縮データで計測されている公称値から大きくダウンするが、Intel製で6000円アンダーで購入できるのはうれしい。
パフォーマンス低下を抑える「Trim」コマンドのスケジュール実行や診断などをWindows上で行なえるIntel製メンテナンスツールの「SSD Toolbox」を使えるのもグッド。もちろん、ツールは日本語表記なので、自作PC初組み立て時やSSD導入初心者も安心して使うことができる。
Intel SSD 330 スペック表 | ||||
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型番 | SSDSC2CT060A3K5 | SSDSC2CT120A3K5 | SSDSC2CT180A3K5 | SSDSC2CT240A3K5 |
容量 | 60GB | 120GB | 180GB | 240GB |
シーケンシャルリード | 500MB/s | 500MB/s | 500MB/s | 500MB/s |
シーケンシャルライト | 400MB/s | 450MB/s | 450MB/s | 450MB/s |
ランダムリード(IOPS) | 1万2000IOPS | 2万2500IOPS | 4万2000IOPS | 4万2000IOPS |
ランダムライト(IOPS) | 2万500IOPS | 3万3000IOPS | 5万2000IOPS | 5万2000IOPS |
実売価格 | 5600円前後 | 8500円前後 | 1万2500円前後 | 1万6500円前後 |