アップルの小型デスクトップ「Mac mini」の新製品が発売された。最新OS「OS X Lion」を採用するとともに、Sandy Bridge世代の新プロセッサーを搭載し、順当なスペックアップを図っている。本稿では、「2.3GHz Mac mini」を試用機としてその実力を探っていく。
Mac miniラインナップ | |||
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モデル | 2.3GHz Mac mini | 2.5GHz Mac mini | Lion Server搭載Mac mini |
直販価格 | 5万2800円 | 6万8800円 | 8万8800円 |
CPU | Intel Core i5-2415M(2.3GHz/2コア) | Intel Core i5-2520M(2.5GHz/2コア) | Intel Core i7-2635QM(2.0GHz/4コア) |
メモリー(最大) | 2GB 1333MHz DDR3 SDRAM(最大8GB) | 4GB 1333MHz DDR3 SDRAM(最大8GB) | |
ストレージ | 500GB HDD(5400回転) | 500GB HDD×2(7200回転) | |
グラフィックス機能 | Intel HD Graphics 3000(CPU内蔵) | AMD Radeon HD 6630M(256MB) | Intel HD Graphics 3000(CPU内蔵) |
ボディデザインはそのまま、
Core i5にスペックアップした「Mac mini」
Mac miniは、コンパクトで低価格なデスクトップ型Macとして2005年に登場して以来、順当に世代を重ねてきた。前モデルまでCPUとしてIntel Core 2 Duoを搭載しており、世代遅れ感が否めなかったが、今回の新モデルでは最新のSandy Bridge世代のプロセッサーを搭載したことで、高いパフォーマンスが期待できるようになった。
本体は、従来と同じアルミニウムのユニボディを採用。本体サイズは幅197×奥行き197×高さ36mmで、サイズは従来とまったく同一。大きな違いとして光学ドライブがなくなり、前面がフラットになった。逆に言うと光学ドライブをなくした割に全体のサイズが変わらなかったということだが、その分、ほかのスペックが大幅に向上している。
CPUにIntel Core i5-2415M(2.3GHz/2コア)を搭載した2.3GHz Mac miniと、Intel Core i5-2520M(2.5GHz/2コア)を搭載した2.5GHz Mac miniの2モデルが用意されており、上位モデルはアップルの直販サイト「Apple Store」でのみIntel Core i7 2.7GHzに変更可能だ。メモリは下位モデルがDDR3 2GB、上位モデルが同4GBで、こちらも直販サイトのみ4GBや8GBに増設できる。
HDD容量は500GB(5400回転)で、オプションで7200回転の750GBタイプに交換可能だ。さらに上位モデルは、容量256GBのSSDや、256GB SSD+750GB HDDといった構成に変更できる。グラフィックス機能(GPU)は下位モデルがIntel HD Graphics 3000、上位モデルがAMD Radeon HD 6630Mとなっている。
両者の違いは単純なスペックの違いだが、もともとMac miniはCPUやグラフィックス機能の変更が難しいため、用途によってはある程度スペックの積み増しを購入時に検討しておいたほうがいいだろう。標準モデルでは、下位モデルが価格5万2800円、上位モデルが6万8800円だ。
内蔵ストレージとしてHDDを選んだ場合、大型のソフトウェアを動かすためにメモリーとして4GBは欲しいところだ。なお、本体背面の黒い円形のフタを回して外すことで、メモリースロットにアクセスできるので、比較的簡単に増設は可能だ。