開発ツールを無償提供
Xboxのポータブル版としての性格を持つ
Windows Phone 7のアプリケーションは、大きく2つ。1つは、Silverlihgtを使うアプリケーションで、もう1つはXNAにより作られたアプリケーションだ。これによりアプリケーションは、Windows 7、Xbox 360、Windows Phone 7で共通化できる。実際デモでは、Windows用のSilverlightアプリケーションをWindows Phone 7のエミュレーターで動作させたていた。
Silverlightは、1つ前のバージョンであるSilverlight 3を拡張したスーパーセットが搭載され、コードを共有することができる。XNAについても同様である。前者がどちらかというとユーザーインターフェースを重視したアプリケーションの開発が可能なのに対して、後者は3D機能を使ったゲームなどの開発に向く。
Windows Phone 7のUI部分は、「METRO」と呼ばれており、これに対応したアプリケーションは、Windows Phone 7のHUBの中で動作できるようだ。開発のデモをみると、アプリケーション画面は、縦方向の解像度を固定し、横方向は画面の横幅を単位としたページで構成される。このページは個別につくるのではなく、最初から複数のページが横に並んだものとして作られるようだ。Windows Phone 7では、横スクロールのみでアプリケーションを使うことを考えており、開発時には、横に並んだページをまとめて1つの画面してコントロールなどの配置を行なうようだ。
結論として、一般的なアプリケーションはSilverlightを使い、ゲームソフトなどはXNAを使うことになるのだと考えられる。これによりWindows Phone 7端末は、Xboxのポータブル版としての性格を帯びることになる。また開発者はWindows、Xbox 360、Windows Phone7に対応したアプリケーションの開発が可能になる。
なお開発ツールの「Visual Studio 2010 for Windows Phone」「Expression Blend 4 for Windows Phone」「XNA Game Studio 4.0 for Windows Phone」はいずれも無償で用意される。これまでのWindows Mobileではフルセット(有償)のVisual Studioが必要だったことを考えると大きな変化だ。ここにもiPhoneやAndroidのスタイルに近づく姿勢が見られる。