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マイクロソフト「MIX10」レポート

Windows Phone 7のソフト開発に関する概要がわかった

2010年03月17日 15時00分更新

文● 塩田紳二

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開発ツールを無償提供
Xboxのポータブル版としての性格を持つ

 Windows Phone 7のアプリケーションは、大きく2つ。1つは、Silverlihgtを使うアプリケーションで、もう1つはXNAにより作られたアプリケーションだ。これによりアプリケーションは、Windows 7、Xbox 360、Windows Phone 7で共通化できる。実際デモでは、Windows用のSilverlightアプリケーションをWindows Phone 7のエミュレーターで動作させたていた。

 Silverlightは、1つ前のバージョンであるSilverlight 3を拡張したスーパーセットが搭載され、コードを共有することができる。XNAについても同様である。前者がどちらかというとユーザーインターフェースを重視したアプリケーションの開発が可能なのに対して、後者は3D機能を使ったゲームなどの開発に向く。

 Windows Phone 7のUI部分は、「METRO」と呼ばれており、これに対応したアプリケーションは、Windows Phone 7のHUBの中で動作できるようだ。開発のデモをみると、アプリケーション画面は、縦方向の解像度を固定し、横方向は画面の横幅を単位としたページで構成される。このページは個別につくるのではなく、最初から複数のページが横に並んだものとして作られるようだ。Windows Phone 7では、横スクロールのみでアプリケーションを使うことを考えており、開発時には、横に並んだページをまとめて1つの画面してコントロールなどの配置を行なうようだ。

Express Blend for Windows Phoneによるユーザーインターフェースの作成のデモ。アプリケーションは、横方向にページが並ぶ画面を基本に構成され、ここに各種のコントロールを配置していく。1ページのみのスクロールしないアプリケーションも可能だし、多数のコントロールや大きなリストを置くような場合には、ページを横方向に延長していく

開発ツールのダウンロードが可能であること、これらのツールが無償で利用できることが発表された

 結論として、一般的なアプリケーションはSilverlightを使い、ゲームソフトなどはXNAを使うことになるのだと考えられる。これによりWindows Phone 7端末は、Xboxのポータブル版としての性格を帯びることになる。また開発者はWindows、Xbox 360、Windows Phone7に対応したアプリケーションの開発が可能になる。

 なお開発ツールの「Visual Studio 2010 for Windows Phone」「Expression Blend 4 for Windows Phone」「XNA Game Studio 4.0 for Windows Phone」はいずれも無償で用意される。これまでのWindows Mobileではフルセット(有償)のVisual Studioが必要だったことを考えると大きな変化だ。ここにもiPhoneやAndroidのスタイルに近づく姿勢が見られる。

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