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10ユーザーまで無償で使え、モバイルもOK!

紙の手帳はそろそろ卒業?来年はfeedpath Calendarで

2009年12月17日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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フィードパスの「feedpath Calendar」は紙の手帳の置き換えを意図したというシンプルなWeb型カレンダー。10ユーザーまで無償で使え、11月には11名以上で利用できる有償プランも用意された。紙の手帳の置き換えも狙うというサービスの特徴と今後の方向性について聞いた。

とにかく導入の敷居を低く

 フィードパスはサイボウズグループ傘下でSaaS系の事業をメインに手がけており、コラボレーションソフト「Zimbra」や「サイボウズOffice」、「デヂエ」などをSaaS型で展開している。このフィードパスが創業プロダクトであるブログエンジン以来、久しぶりに自社開発したのがグループカレンダーの「feedpath Calender」である。

 feedpath CalendarはSaaS型で提供されており、ユーザーはトップページから新規ユーザー登録を行なえば、すぐに利用できる。予定管理と設備予約を実現する共有カレンダーに機能を絞っており、画面も操作もシンプル。画面切り替えや情報の表示なども、極力1クリックで済むようになっている。ユーザーごとに予定や設備利用を登録したら、それらは同一グループ内で共有できる。

シンプルな使い勝手を手がけたfeedpath Calendar

 feedpath Calendarの大きな特徴は、やはり10名まで無償で利用できる点だろう。日本で大多数を占めるSOHO・中小企業のユーザーがとにかく手間をかけずにスケジュール管理したいといった場合に最適だ。実際、フィードパスも、管理者のいない10~49名の組織をターゲットとしてロックオンしている。

フィードパスの取締役 CTO 後藤康成氏

 もちろん無償のカレンダーというとGoogleカレンダーを使っているユーザーも多いと思われる。また、有償ながら単なるカレンダーよりはるかにリッチな機能を持つグループウェアを導入している企業も多い。しかし、フィードパスの取締役 CTO 後藤康成氏は「Googleカレンダーや紙の手帳はプライベートでの利用が前提だが、サイボウズOfficeやfeedpath Calendarは限られたユーザー内で共有することが原則です」とカレンダーと呼ばれるサービスでも使い方や特性に違いがあることを指摘する。

 こうしたことからfeedpath Calendarは、Googleカレンダーとも連携できる機能を持つ。個人のスケジュール管理はGoogleカレンダーで、会社組織のグループスケジュールはfeedpath Calendarでといった使い方だ。ある意味、競合となるGoogle Calendarと連携できてしまうのも、なかなか懐が深いといえる。その他、「iCalやCSV形式からのインポートできますので、既存のスケジュールデータを引き継げます」(後藤氏)。

 ユーザー側にサーバーを用意しないで済むSaaS型での提供、アカウント登録の容易さ、シンプルな操作性、そしてGoogleカレンダーとの共存など、とにかく導入までの敷居を下げることに注力されている。

早々にモバイル対応!他社へのOEM供給も推進

携帯電話にはいち早く対応している

 2009年6月の無償サービス開始以降、ユーザーは順調に伸びており、11月中旬にグループ数は3000社に達した。特に当初から計画していた携帯電話3キャリアの対応を期に、ユーザー数は一気に延びたという。iPhone対応も重点的に行なっており、「10月にソフトバンクテレコムさんと提携したのですが、iPhoneに関しても今後ネイティブAPIとの開発を強化していきたいです」(後藤氏)

 そして、11月からは10名以上をサポートする有償サービスを含む、本格サービスをスタートさせた。有償サービスは、11~20名まで利用可能な「プラン20」、50名まで利用可能な「プラン50」の2種類。また、あわせて契約した5社のうち、1社の割合で1年間利用が無料になるキャンペーンも開始した。プラン50の年間12万5790円という料金は、無償版から見ると敷居が高い気がするが、実際は1ユーザーあたり210円/月にとどまる。

 また、12月1日にはfeedpath CalendarのOEM提供もスタートした。第一弾として、ネットワークソリューション事業を提供するクロス・ヘッドが「クロス・ヘッド・カレンダー」として自社サービスの会員向けに提供を開始する。このようにカレンダーをパーツとして会員サービス等に利用していく形態は、ISPや一般企業も含めて、今後も増えていきそうだ。

 feedpath Calendarのサイトのフッタ部分には、ビジネス手帳の代わりに「フィードパスカレンダー」を。というコピーが書かれている。既存のグループウェアや無償サービスからの乗り換えだけではなく、ビジネス手帳で満足できないユーザーまで取り込みたい意気込みが見えてくる。手帳ならではのパーソナルな使い勝手に、ビジネスで役立つスケジュール管理を加えたfeedpath Caldendar。2010年は、feedpath Calendarからはじめても、よいかもしれない。

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