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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第229回

市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 4月4日~4月10日

AIインフラ市場に大きな転機、中心は推論へ/ERPカスタマイズの“負の影響”明らかに/成熟したIPゲーム市場の成長戦略は、ほか

2026年04月13日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2026年4月4日~4月10日)は、学習から推論へと主軸を移しつつある国内AIインフラ市場の現状、ERPの過度なカスタマイズがもたらす“負の影響”、生成AIアプリやAIエージェントの浸透で高まるリスクへの警鐘、成熟期を迎え新たな成長戦略に進む世界のIP(知的財産)ゲーム市場についてのデータを紹介します。

[AI] 転換点を迎える国内AIインフラ市場、今後は「推論向け」「プライベート」の成長に注目(IDC Japan、3月24日)
・国内AIインフラ市場、現在の約7000億円から2030年には1兆円規模まで成長
・2027年には「推論向け」AIサーバーが「学習向け」を上回る予測
・組織内データ活用の先行企業ほど「プライベートAIインフラ」利用意向が強い

 国内AIインフラ市場の転換点に関するレポート。同市場はこれまで、ハイパースケーラーやクラウド事業者の大規模投資を背景に、2023年、2024年と2年連続で前年比2倍以上のスピードで規模を拡大し、2025年の市場規模は6946億円に達した。今後、2025~2030年は年平均成長率(CAGR)7.3%とゆるやかな成長になるが、2030年には約1兆円の市場規模に迫ると予測する。これから注目されるのは「推論向けAIサーバー」の成長で、同期間のCAGRは学習向けサーバーを10ポイント以上も上回る見込み。また、専有型AIインフラ、エッジ環境といった「プライベートAIインフラ」の企業導入も進み、IDCでは、推論用途のAIインフラの20~30%をプライベートAIインフラが占めることになると見ている。

 ⇒ 業務の中で継続的にAIを活用していく流れのなかで、推論処理の需要が拡大。その結果、AIインフラ市場の主軸も「推論向け」へと移行するようです。また、組織内データを本格的に/高度に活用できている企業は22%にとどまりますが、先行する企業ほどプライベートAIインフラの利用意向が高いことも指摘しています。

組織内のデータをAI向けに本格的、もしくは高度に活用できている企業の割合(出典:IDC Japan)

[ERP] ERPのカスタマイズは「20%未満」に抑えるべき、過度なカスタマイズは“納期/予算の超過リスク”を高める(ガートナージャパン、4月6日)
・自社のERP導入を「成功」と評価する日本企業、わずか1割にとどまる
・ERPのカスタマイズが20%を超えると「納期/予算の超過リスク」が大きく高まる
・日本企業は「“Fit to Standard”企業」と「カスタマイズ50%以上企業」の二極化

 ガートナーが国内で実施したERPの利用実態調査より。クラウドERPが浸透した近年のERPプロジェクトでは、カスタマイズをなるべく抑制し、ERPの標準機能に合わせて業務やプロセスを変える「Fit to Standard」アプローチの採用が増えている。今回の調査では30.8%が同アプローチを採用していた。ERPのカスタマイズ割合が20%を超えるケースでは、20%未満のケースと比較して「プロジェクトの納期超過」が9.9ポイント、「予算の超過」が14.5ポイント多いという“負の影響”も明らかになった。自社のERP導入を「成功」と評価する日本企業は約1割と非常に少なく、ガートナーでは「過度なカスタマイズは技術的負債になる」「カスタマイズの割合を20%未満に抑えるべき」と提言している。

 ⇒ Fit to Standardを採用する企業が3割に達した一方で、50%以上のカスタマイズを実施し、ERPの側を自社業務/プロセスに合わせるアプローチの企業もまだ3割を占めており、日本企業のERP導入姿勢は“二極化”している現状です。

日本企業におけるERPプロジェクトの導入アプローチ(出典:ガートナー)

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