UWPのエコシステムは期待したほどに盛り上がらず
デスクトップアプリに原点回帰!?
Windows 10が2015年7月に出荷されて以来、早くも3年以上が経過した。しかし、当初マイクロソフトが描いていたような「UWP」によるアプリケーションのエコシステムは、いまだ発展途上にある。
Windowsから見れば後発のAndroidやiOSのエコシステムは、すでに十分大きくなったのに対して、明らかに不十分な状況だ。また、Officeを始め多くの主要アプリケーションは、いまだにデスクトップ環境で動作しており、UWP環境のアプリはそれほど使われていない。
こうしたなか、Windowsに関するさまざまな発表を見ていくと、マイクロソフトの方針が変更されつつあることがわかる。簡単に言えば、UWPからデスクトップアプリへのシフトだ。
UWPを諦めたわけではないが、Windowsというプラットフォームのメインのアプリケーションはデスクトップアプリケーションだという“原点回帰”の動きが感じられる。たとえば、マイクロソフトはブログで、「XAML Island」と呼ばれる技術を発表している(https://blogs.windows.com/buildingapps/tag/xaml-islands/)。これは、UWPのGUIをデスクトップアプリケーションで実現するためのものだ。
.NET Frameworkの強化点などでも、デスクトップアプリケーション重視の方向にあり、来年登場予定の「.NET Framework 4.8」では、WinRT APIへのフルアクセスを実現する。

この連載の記事
-
第477回
PC
Windowsで2つの文字列を同時に含むテキストファイルを探す方法を考える -
第476回
PC
さらばSkype! Windows&MSのコミュニケーションアプリの30年 -
第475回
PC
Windowsのコマンドラインの補完機能について解説 -
第474回
PC
Windowsでのコマンドラインのヒストリ機能 -
第473回
PC
Windowsは内部的にどうやってインターネットへの接続状態を確認している? -
第472回
PC
WindowsのエラーをMicrosoftに送信するテレメトリ機能を理解する -
第471回
PC
Windowsのコマンドラインでエイリアスを使う -
第470回
PC
Windows用のパッケージマネージャー「Winget」 プレビュー版で機能が充実してきた -
第469回
PC
Windows Updateの27年 悪役だった頃から改良が進んで、徐々に目立たない存在に -
第468回
PC
2025年のWindowsどうなる!? Windows Insider Programの状況をあらためて見る -
第467回
PC
Copilot+ PCのNPUでカメラを処理する「Windows Studio Effects」 その内容や効果は? - この連載の一覧へ