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Windows Info第108回

ドンキの2万円PCを購入、中身を確認する

2017年12月10日 10時00分更新

文● 塩田紳二 編集● ASCII編集部

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話題のドンキ2万円PCを購入
価格なりの性能だが、フルHDの14型液晶が魅力

 唐突だが、ドン・キホーテで販売されている税抜1万9800円の「MUGA ストイック PCKNW14FHD-SL」というのを買ってみた。製品名にある「MUGA」は「無我」で、広辞苑によれば「我意のないこと、我を忘れてすること、我の存在を否定すること」とあり、たぶん「無我夢中」の「無我」であり、竹脇無我とは関係がないと思われる。というわけで以後、この機種をMUGAと略して表記する。

 購入したのは、一応は目的あってのことである。この機種は税抜約2万円の価格で14インチのフルHDディスプレイ(1920×1080ドット)を搭載しており、ソコソコの大きさなので、Miracastを使ってモバイルディスプレイとして利用するつもりだったのだ。

 まずは簡単にハードウェアを紹介しておこう。CPUは、Charry-TrailことAtom X5-Z8350(クッロク周波数1.4GHz、ターボ周波数1.92GHz)で、メモリが2GB、ストレージは32GB(eMMC)である。下の表に詳細なスペックを記しておく。

 これらはAtom系のPCでよく見かけるスペックである。フルHDの14インチディスプレイなので、見た目は小さくはないが、持ってみると意外に軽く感じる。オリジナルは、恵安株式会社「KBM14HD」(http://www.keian.co.jp/products/kbm14hd/)と思われるが、筐体の色やデザインが違い、また一部の仕様がグレードダウンされている。

 たとえば、KBM14HDはメモリ4GB、無線LANがIEEE 802.11a/b/g/n/ac対応だが、MUGAは2GBでIEEE802.11b/g/n対応のみになっている。日本では5GHz帯の認証費用が高く、無線LANモジュールで5GHz帯をサポートするとコストがかなり違うという。また同機種に使われているLPDDR3メモリも単品ではコストの高い部品になる。

 本体には、底面に技適マークとシリアル番号のシールが貼ってあるのみで、いわゆるシルク印刷などがなく、一切文字が書かれていない。このあたりもコスト削減のためと思われる。天板があまりに淋しいので、リンゴのシールを貼ってみたら、スタバでドヤ顔ができそうな感じになった。ちなみにこの価格なので筐体はプラスチックではあるが比較的塗装の方法がいいのか、一見金属素材のように見える。

「MUGA ストイック PCKNW14FHD-SL」の主なスペック
CPU Atom x5-Z8350(1.44GHz)
グラフィック Intel HD Graphincs 400
メモリ 2GB
ストレージ 32GB
ディスプレイ 14.1インチIPS液晶
(1920×1080ドット)
USB USB 3.0×1、USB 2.0×1
無線LAN IEEE802.11b/g/n
Bluetooth Bluetooth 4.0
外部モニター miniHDMI
カメラ 30万画素
メモリカード microSD
OS Windows 10 Home
電源 ACアダプタ、5V/2.4A出力
サイズ 329×219×20mm
重量 約1.2kg

英語配列を無理に日本語化したキーボードは微妙
本体内には小さな基板と大きなバッテリーが

 それでも、Atomとはいえ、14インチのIPSフルHDディスプレイを搭載してこの値段というのは魅力がある。筆者がMiraCastを使ってでもモバイルモニターにしようと考えたのは、フルHDのモバイルモニターは3万円前後するからだ。しかもバッテリも内蔵しているので電源がないところでも動かすことが可能だ。

 この機種の問題はキーボードだ。

英語向けの配列に無理矢理JIS配列のキーを押し込んだ感じで、「ろ」と「む」がスペースバーの隣に来ている。ここは英語キーボードでは右Altキーやメニューキーがある場所

 おそらくUSなどの海外向けのキーレイアウトに無理矢理日本語キー化したもので、スペースキーの右側に「ろ」「¥」「_」のキーと「む」「}」「]」のキーがある。また、「変換」と「無変換」のキーは、FNキーを併用するかたちで「Windowsロゴ」キーと「左Alt」キーに割り当てられている。

 筆者的には、変換キーがスペースキーの右側、「J」キーと同じ位置にないというだけで問題なのだが、プログラミングで比較的よくつかう逆スラッシュやアンダーバー、閉じ中括弧、閉じ大括弧が変則的な位置にあるのも問題がある。まあ、日本語をときどき入力するだけならば問題はないのかもしれないが……。筆者は、モバイルモニターとして利用するため、キーボードはほとんど使う予定がないため、これで良しとした。

 気になる中身だが、本体の大半をバッテリが占めていて、メイン基板はかなり小さい。もっとも最近のノートPCは同じようなもので、超高級な機種でもメイン基板の大きさはこの程度である。

底面をはずしたところ。バッテリがキーボードの下にあり、メイン基板は、本体左側面のコネクタがあるあたりにおかれている

 構造からいうと、バッテリはキーボードの手前半分とタッチパッドの下にあり、メイン基板は、キーボード側からみて本体の左側にある。本体左側にある電源コネクタとUSBコネクタ、HDMIコネクタがメイン基板に直付けされている。反対側にあるUSB 2.0コネクタ、ヘッドホン端子、microSDスロットは別基板である。

 バッテリの下にはなにもなく、上側の筐体にキーボードが取り付けられているが、一部が焼き潰しで固定されているため、キーボードを交換することもできない。また、メモリもメイン基板に直付けで追加するスペースもない。結論からいうと、ハードウェア側で能力を増強することは不可能ということだ。

バッテリの下にはキーボードがあるが、焼き潰しで止めてあるため、キーボードの改良なども面倒な感じ

 メイン基板上には、CPU(Atom x5-Z8350)、LPDDR3メモリ(16Gビット、Micron製)、無線LAN/Bluetoothモジュール(RealTek製RTL8723)、オーディオコーディック(同ALC5651)、eMMCストレージ(SanDisk製、SDINADF4-32G)、電源コントロール(X-Powers製、AXP288)などが目立つ程度。もともとAtomはSoCで必要な周辺回路を内蔵しており、部品数はそれほど多くならないのだ。

マザーボードのコネクタと主要な部品
種類 型番 メーカー
SoC Atom x5 Z8350 Intel
電力管理 AXP288C X-Powers Technology
LPDDR3メモリ Micron
eMMC SDINADF4-32G SanDisk
無線LAN/Bluetooth RTL8723 RealTek Semiconductor
オーディオコーディック ALC5651 RealTek Semiconductor
キーボードコントローラー SH61F83Q Sino Wealth(中颖电子)

 ただし、バッテリは、10000mAhと比較的大きい。まあ、筐体が14インチと小さくはないので、設計は極力リファレンス設計に忠実にして、電力管理などのために面倒なことをいろいろやるよりもバッテリを大きくして、稼働時間を稼ごうという感じだと思われる。

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