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最上位は32コア/64スレッドの「EPYC 7601」

AMDサーバー向け最新CPU「EPYC」の機能やラインアップを発表!

2017年06月21日 06時11分更新

文● 本間 文(Bun Honma) 編集●ジサトラ ハッチ

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 AMDは米国時間の6月20日、テキサス州オースチン市のThe Joe R. and Teresa Lozano Long Centerにおいて、Zenアーキテクチャーを採用するデータセンターおよびサーバー向けCPUの「EPYC」(エピック)を正式発表し、最上位モデルとなるEPYC 7601など4製品の顧客向け出荷を開始した。これに先立ち、6月19日にはオースチン市内のAMD社内において、報道関係者向けの技術セッションが開催され、EPYCのラインアップや機能などを明らかにした。

EPYCの発表会場となったThe Joe R. and Teresa Lozano Long Center

EPYC Datacenter TechDayの会場となったAMDのオースチンオフィス

 同社でエンタープライズビジネスを担当するスコット・エイラー氏(Scott Aylor, Corporate Vice President, Enterprise Solutions)は、AMDがデータセンター市場に再参入するために、EPYCでは

・パワー:業界をリードするパフォーマンス、コア数、メモリ、I / O
・最適化:リソースのバランスを最適化し、すべての用途に適した規模のコンピューティングを実現
・セキュリティー:x86では業界初の半導体レベルで組み込まれたデータセキュリティー

の3項目を柱に、CPUを開発。EPYCの第一世代製品となる「EPYC 7000シリーズ」では、

・最大32基のZenコア
・CPUあたり8チャンネルのDDR4インターフェース
・CPUあたり最大2TBのメモリ容量
・128 PCI Express 3.0レーン
・専用セキュリティサブシステム
・チップセットの統合
・次世代EPYCプロセッサとのソケット互換性

を特徴とし、32コア/64スレッド構成の最上位モデル「EPYC 7601」を筆頭に、コア数やベースクロック、TDPが異なる製品すべてを、7月末までに市場投入する計画を示した。なお、今回発表されたEPYCプロセッサのラインナップは表の通りだ。

EPYCのラインアップと主な仕様

EPYCのラインアップや性能について説明するスコット・エイラー氏

AMDのデータセンター市場復帰を目指し、EPYC開発で充電課題とされた3つのテーマ

EPYC 7000シリーズの特徴

 すでに、AMDの投資家向け会議で公開されているように、EPYCは4つのCPUダイをひとつのパッケージにまとめたMCM(Multi Chip Module:マルチ・チップ・モジュール)構成を採り、AMD独自のインターコネクト技術であるInfinity Fabricにより、4つのダイを密接かつスケーラブルに接続しつつ、製品製造にかかる歩留まりを最小限に抑える工夫をしている。

EPYCは4つのCPUダイをひとつのパッケージにまとめたMCM構成を採る

 その性能は、データセンター市場ではもっとも汎用的に用いられているGCC-02 v6.3コンパイラでコンパイルしたCPU性能に特化したベンチマークのSPECint_rate_base2006や、SPECfp_rate_base2006などによる性能比較データを公開し、2プロセッサ環境では、価格性能比でほとんどのモデルが40%以上の性能向上を果たせるとアピール。また、シングルプロセッサシステム用にも、3製品を投入する計画を明らかにしている。

EPYC 7601 2PシステムのSPECint_rate_base2006によるIntel Xeon E5-2699Aとの性能比較

EPYC 7601 2PシステムのSPECfp_rate_base2006によるIntel Xeon E5-2699Aとの性能比較

EPYC 7601 2PシステムのSTREAM Triadのメモリ帯域テストにおけるIntel Xeon E5-2699Aとの性能比較

EPYC 7000シリーズ2PシステムのSPECint_rate_base2006による同価格帯のIntel CPUシステムとの比較

AMDは、EPYCのシングルCPU構成によって、データセンター市場の低価格化とシステムのスケールアップを実現できるとアピール。シングルCPU構成でも、デュアルCPUと同等のI/O接続

EPYCのシングルCPUラインアップ

EPYC 7000シリーズのシングルCPUシステムのSPECint_rate_base2006による同価格帯のIntel CPUシステムとの比較

AMDは、2ソケットシステムにおけるパフォーマンスやメモリ帯域、I/Oの豊富さによるリーダーシップを実現するだけでなく、シングルCPU構成でも、妥協することないI/O性能やメモリ帯域を実現するとアピール

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