JR東日本ウォータービジネスは3月14日、スマホアプリと連携してまとめ買いや月末払い、友人への飲み物プレゼントなどが可能な「イノベーション自販機」第1号機を東京駅丸の内地下1Fコンコースのびゅうスクエアに設置した。イノベーション自販機は現金投入口がなく、スマホアプリ「acure pass(アキュアパス)」と連携してQRコードをかざすことで商品を購入できる。
発表会にはJR東日本ウォータービジネス代表取締役社長の鈴木 浩之氏が登壇。飲料総市場は拡大傾向だが自販機での販売は鈍化している状況を説明し「楽観視していない」とコメント。チームラボおよび富士電機と共同開発したイノベーション自販機の投入は新しいチャレンジとして「自販機らしくない売り方ができる自販機だ」と語った。
イノベーション自販機は46型ディスプレーを2台搭載、表示する商品映像がより高画質になったほか、人感センサーが検知した際や商品選択時にディスプレー演出にサウンドが加わった。高さは2095mmと大きめだが、車椅子利用者や子どもが利用しやすいよう、ボタンを押すと中央下部に商品ウィンドウを表示する低位置メニュー機能を搭載する。
現金投入口がないため、商品はクレジットカード情報を登録したアプリ経由か、交通系電子マネーでの購入となる。アプリでの購入は事前にアプリ側で商品を購入してQRカードを自販機にかざすか、自販機側で商品を選択して後払い受け取りのQRカードをかざして購入、定期購入やまとめ買いにも対応する。さらにアプリで購入したドリンクはLINEやTwitter、FacebookといったSNSを通じて家族や友人にプレゼントできる。
続いて登壇したのはJR東日本ウォータービジネス営業本部 自動販売機事業部兼オフィス統括部マネージャーの飯島 俊介氏とゲストの藤本美貴さん。飯島氏は藤本さんとのトークを交えつつイノベーション自販機の各機能を解説した。
飯島氏はイノベーション自販機の投入に関して「これがゴールではなくスタート地点。アプリも自販機本体もどんどん進化させていきたい」とコメント。実験自販機として投入する約20台でユーザーからの評価や反応をふまえて随時バーションアップを実施し、既存の自販機へのサービス展開や次世代自販機の開発につなげる構え。藤本さんは「プレゼント機能を通じてコミュニケーションのきっかけとしてほしい」と語った。
専用アプリ「acure pass」はAndroid、iOS版が提供され、アプリをダウンロードしたユーザー先着1万5000名に「フロムアクア 530ml」を1本プレゼントするサービス開始キャンペーンを実施する。
イノベーション自販機は東京駅のほか、3月中に新宿、横浜、池袋、大崎、上野に設置、5月までに首都圏主要駅に約20台が設置される予定。