キングジム初のノートPC「ポータブック XMC10」が2月12日に発売される。歴代のポメラに似た折りたたみ式のキーボードを採用する異色のノートPC。見慣れない姿に、どうやって使うのか? 普通のノートPCとどこが違うのか? 疑問を覚えた読者も多いのではないだろうか。ここでは、ポータブック5つの疑問を1問1答形式で紹介する。
Q1:ポータブックって何?
A1:デジタルメモ「ポメラ」やテープラベルメーカー「テプラ」でよく知られる文具メーカー キングジムが初めて開発したノートPC。ディスプレーは8型で、OSにはWindows 10 Homeを搭載する。正式な名称と型番は「PORTABOOK(ポータブック)XMC10」。小型の筐体にフルサイズのキーボードを搭載しているのが最大の特徴だ。
Q2:価格は? コストパフォーマンスはどう?
A2:オープンプライスで、実売価格は9万円前後になる見込み。プロセッサーはAtom x7-Z8700、2GBメモリー、32GB eMMCと、スペック的には8〜12型クラスのWindowsタブレットに近いため、携帯性と打鍵感にどの程度の価値が見出せるかによって、コストパフォーマンスに対する評価は分かれるだろう。
Q3:持ち運びやすいって本当?
A3:サイズはおよそ幅204×奥行き153×高さ34mm、重量はおよそ830g。フットプリントはちょうどA5版ほどで場所は取らないが、多少厚みがある。ちょうど厚みのあるA5版のシステム手帳などに近いサイズ感で、小型のバッグなどにも収納しやすい。
高さ34mmは最近のノートPCとしては多少厚みのある方だが、フットプリントが小さい上に、パームレストとつながるボトムケースの上に折りたたみ式のキーボードが載っているような構造をしているので、コンパクトさを重視した結果厚みは多少ある、と考えると仕方のない部分だ。
Q4:文字が打ちやすいって本当? ポインティングデバイスは?
A4:ポータブックはキーピッチおよそ18mm、キーストローク1.5mmのキーボードを搭載している。10型〜12型クラスのノートPCに搭載されているキーボードと同等のフルサイズで、打ち心地に関してもおおむね多くのモバイルノートPCに搭載0されているものに近いと考えて間違いない。ただし、キーが正方形ではなく、縦方向に短い長方形となるため、奥行きは多くのフルサイズキーボードより狭い。
ポインターの移動には、キーボード中央の光学式のトラッカーを用いる。このトラッカーは指先でなぞるようにしてポインターを移動させるというもので、物理的には動かない。また、左右クリックボタンをパームレスト付近にそなえる。もちろん外付けのマウスを利用することも可能だ。
Q5:ポメラと比べてどう?
A5:コンセプトも製品ジャンルも異なるが、ポメラーユーザーでポータブックが気になっている読者のために、大きく違う点を以下の表にまとめてみた。
ポータブック | ポメラ DM100 | |
---|---|---|
製品カテゴリー | ノートPC | デジタルメモ |
OS | Windows 10 Home | 独自OS |
サイズ | およそ幅204×奥行き153×高さ34mm | およそ幅263×奥行き118.5×高さ24.6mm |
重量 | およそ830g | およそ399g |
バッテリー駆動時間 | およそ5時間 | およそ30時間(アルカリ単3乾電池×2) |
ディスプレー | 8型(1280×768ドット) | 5.7型(800×600ドット) |
通信機能 | IEEE 802.11b/g/n、Bluetooth 4.0 | Bluetooth 2.1 |
価格 | オープンプライス(実売価格9万円前後) | メーカー標準価格3万6000円(実売価格2万4000円前後) |
別ジャンルの製品だが、折りたたみ時の横幅はDM100の方が長いなど、意外な点もある。またもっとも顕著に異なるのは駆動時間で、ポータブックがおよそ5時間なのに対し、ポメラ DM100は単3アルカリ乾電池×2で30時間もの駆動が可能。文書作成のみを目的とするならポメラの方が向いている。やはり、あくまでもポータブックはWindowsノートPCなのだ。
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