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キングジム初のノートPC「ポータブック」の魅力に迫る ― 第3回

テキスト入力にこだわるライターの意見

執筆用PCとして本気で欲しい「ポータブック」

2015年12月17日 09時00分更新

文● 柳谷智宣 編集●中村/ASCII.jp

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キングジムから2月12日に発売される「ポータブック」

 12月8日、キングジムから「ポータブック」が発表された。数年ぶりにテキスト入力専用端末「ポメラ」の新機種かと思いきや、ノートPCだと言うので驚いた。端末のサイズやキーボードにキングジムらしさが漂っており、物欲を思いっきり刺激されたので、詳細にチェックしてみた。

8インチ液晶を搭載するWindows 10ノートPC

 2016年2月12日にキングジムからお目見えする「ポータブック」は、8インチ液晶を搭載するノートPC。Windows 10 Home 64ビット版を搭載する、Windowsマシンだ。

 液晶サイズが8インチというのは随分コンパクトだ。いま手に入るノートPCで一番小さいモデルでも10.1インチなので、インパクトは大きい。iPad miniが7.9インチなのでほぼ同じサイズとなる。解像度は1280×768ドット(WXGA)と、今時のPCとしては低め。完全に外出先で作業することを想定している。

 液晶が小さいので、本体サイズも幅204×奥行き153×高さ34mmとコンパクト。フットプリントは、ほぼA5サイズ(148×210mm)となる。手帳サイズで取り回しは楽だが、厚さは34mmとなかなかの手応え。重量は830gと1kgを切ってはいるものの、13インチディスプレイ搭載で800g以下のPCも存在する。重くはないが、サイズと比べて軽いとも感じないだろう。

 「ポータブック」の外見で一番大きな特徴がキーボードだ。液晶を開くと、キーボードが中央で折れて縦に収納されている。このキーボードを両手で開くと、横長のキーボードとして展開される。キーピッチは18mm、キーストロークは1.5mmと、ほぼフルサイズを確保したのがすごい。スペースの関係で少々横長のキーになっているが、これだけ大きければ筆者の太い指でも楽にブラインドタッチできる。また、ポインティングデバイスは、「光学式フィンガーマウス」を搭載。キーボードの中央やや左に黒い突起があり、その上をなぞるとマウスポインタが移動する。この黒い突起そのものは固定されており、動かない。

キーボードを展開する

 バッテリー駆動時間は約5時間。長いとはいえないが、突発的な作業は問題なくこなせるだろう。また長時間の作業が必要になっても、安心。電源端子がなんとMicro-USBなのだ。Androidスマホの充電器で充電できるし、2A出力のモバイルバッテリーから充電することも可能。これはいざというときに助かるので嬉しいところだ。

 CPUはIntel Atom x7-Z8700で、メモリは最低の2GB、ストレージも32GBと少ないが、それはしかたがないところ。とは言え、これより遅いCPUを搭載したスティック型PCでもWindows 10は快適に動くので、問題はないだろう。

 気になる価格は9万円前後とのこと。格安ノートなら2台買えるし、Surface 3/Pro 3だって手が届く、なかなかの価格設定だ。さて、買うかどうかの判断だが、難しいところだ。まず、スペックだけを検討するなら、9万円は高く感じる。とは言え、「ポータブック」はそういう製品でもない。「ポメラ」を出してきたキングジムらしく、ビジネスパーソン向けのガジェットなのだ。使いやすさと携帯性を追い求めて、このサイズとギミック、そしてWindows 10を搭載することになったのだ。

 判断の鍵になるのは、端末の大きさとキーボードになる。普段使っているバッグが小さくで10型以上のノートPCが入らないとか、喫茶店で大画面ノートを開いてドヤ顔をしたくない、という人なら8インチの「ポータブック」は選択肢になるだろう。液晶ディスプレイは大きい方が作業しやすいに決まっているが、外出先でちょっとした作業をするには人の目が気になることも多い。

フルサイズのキーボードつき

 フルサイズのキーボードはやっぱり入力しやすい。スマホやタブレットのソフトウェアキーボードがどんなに進化しても、入力スピードは段違いだ。外出先でこのキーボードが欲しくなるのは、ブロガーやSNSのヘビーユーザー、筆者のようなライターなどが考えられる。外出が多い割に長文の資料を作ることが多い営業マンや、趣味で小説を書いたりしている人にも合うだろう。

 筆者としては、外出先で背後を気にする必要のない液晶ディスプレイの小ささと、ブラインドタッチできるフルサイズキーボードというのに魅力を感じる。ポメラとちがって、そのままメールやクラウドを利用できるのも便利だ。Androidと同じMicro-USBで充電するというのも、拍手を送りたい。9万円はそれでも安いとは感じないが、価値はあると思う。発売されたら、衝動買いしてしまいそうだ。

 しかし、前出のようにニッチ向けの製品に感じるので、初年度販売目標台数の3万台クリアは難しいかもしれない。しかし、もし次のモデルがあるなら、高性能化よりは、映像出力やサウンド機能、ウェブカメラなどをそぎ落として、さらに尖ったモデルを期待したい。


筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「銀座のバーがウイスキーを70円で売れるワケ」(日経BP社)、「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。


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