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山根博士の海外モバイル通信 第270回

シンガポールで発見! 格安なのに質感の高いスマホメーカー「Leagoo」

2015年12月04日 16時00分更新

文● 山根康宏 編集●ゆうこば

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 アジアでは次々と新興スマホメーカーが生まれています。先日シンガポールに行ったところ、ちょっと面白そうな製品をつくっているLeagooというメーカーの端末を発見。キャラクターグッズもあるようで同国を中心に東南アジアで勢力を拡大しているのだとか。

2014年スタートの新しいスマホメーカー

 Leagooと聞いても知っている人はほとんどいないでしょう。年に数回東南アジアへ行く筆者も今回初めて見かけたので。Leagooブランドとしてのスマホの最初の製品が発売されたのは2014年とのことで、登場からまだ1年しかたっていない若いメーカーなのです。2015年には世界約30ヵ国でスマホを販売中とのこと。シンガポールやマレーシアなど東南アジアで地道に勢力を伸ばしているようです。

スタイリッシュでコスパの高いスマホを販売

 LeagooはMTKチップセットを採用したコストパフォーマンスの高い製品を多数販売しています。まあ最近の新興メーカーや中国メーカーとそのあたりのウリは共通。それに加えてスタイリッシュな製品をそろえているとのこと。お手頃価格でも見た目が安っぽかったら買おうとは思いませんよね。ましてや、まだまだ無名メーカーな製品だったらなおさらです。Leagooは日本円で1万円を切る低価格端末からLTE対応のハイエンドまで、いずれも安さにプラスアルファの価値をつけて売り込んでいます。

フロント1300万画素カメラのスゴイ奴「Elite1」

 Leagooのフラッグシップモデルがこの「Elite 1」。399シンガポールドル(約3万4700円)で、CPUは「MTK6753」(オクタコア、1.3GHz)、メモリーは3GB、ストレージは32GBの実力モデル。LTEは5バンド対応。ディスプレーは5インチフルHD解像度ですが、カメラは背面が1600万画素、正面はなんと1300万画素。ホームボタンは指紋センサー内蔵で、本体はステンレス合金製となかなかのもの。これなら東南アジアでもシンガポールなど先進国でも十分通用するスペックです。

カラフルボディーのElite3、日本語も標準

 こちらはイエローのカラフルボディーが目立つ「Elite 3」。299シンガポールドル(約2万6000円)でこれもLTE端末。チップセットは「MTK6735」(クアッドコア、1GHz)とやや落ちますが、ディスプレーは5.5インチHD解像度と、このあたりもコストを考えた設計。一方、バッテリーは4000mAhでクイックチャージに対応。メモリーは2GB、ストレージは16GB。カメラは背面が1300万画素、正面は800万画素。ロケールを見たら日本語もありました。どうやらEliteシリーズは日本語は標準搭載のようです。

持っていることが楽しめるデザイン

 側面には上下にスリットが入ったデザイン。その部分の色合いが変わっていてちょっとしたアクセントになっています。イエローボディーはファッショナブルな明るい色。展示品はありませんでしたがブラックモデルはそのスリット部分やカメラ周りが赤系の色で、スポーツカーのようなカッコよさとのこと。どちらのモデルも日本で出してもイケそうな気がします。

3Gモデルの上位機「Lead 1i」

 東南アジアはまだまだ3Gスマホの需要も高いということで、こちらの「Lead 1i」はLTE機のEliteの下位モデルとなる3G機をメインとしたシリーズ。1年前に出た「Lead 1」のマイナーチェンジなモデルのようで、OSはAndroid 4.4とやや古め。それでも5.5インチHD解像度ディスプレーで259シンガポールドル(約2万2500円)とお手頃な値段。ちょっと出すとElite 5が買えちゃうのでやや悩ましいところです。CPUは「MTK6582」(クアッドコア、1.3GHz)、メモリーは1GB、ストレージは8GB。カメラは背面が1300万で、正面が500万画素。

レコード盤ふうのウィジェットが気になるOSはLeagoo OS

 そういえばいくつかの機種はレコード盤を模したウィジェットがホーム画面に見えますね。LeagooのスマホはAndroid OS上に独自UIを追加したLeagoo OSを搭載しています。iOSライクな操作性とより見やすいアイコン、便利なウィジェットを備えているとのこと。レコード盤アプリも音楽再生中はレコードが回り、再生中であることがひと目でわかるそうです。

ちょっと気になるレア君ぬいぐるみ

 ところでLeagooのスマホを扱っているお店に必ず置いてあるのがこの緑の恐竜のようなぬいぐるみ。お店では売り物では無いとのことでしたが、サービスセンターで聞くと「欲しいの?」と聞かれました。荷物になるので欲しいとは言いませんでしたが、もしかしたら公式キャラクターグッズとして販売しているのかも。でも、どうせ売るならスマホが入るポケットをつけてスタンドとして売り出してほしいものです。

9000円の国民機、「Lead 6」はお手軽スマホ

 さて、こちらは106シンガポールドル、約9500円の格安端末「Lead 6」。4.5インチFWVGA解像度ディスプレーに1GHzのデュアルコアCPU、メモリー512MB、ストレージ4GBと価格相応のスペックですが、海外旅行時、言質のプリペイドSIMを入れて使用したいときなどに気軽に買えちゃうモデル。万が一落として壊れても、さらにスリにあってしまってもこれならあきらめがつきます。

でも、意外と質感がよいので愛着が湧きそう

 そんな「格安お手軽スマホ」と思ってLead 6をいじってみると、意外にも本体の質感がよいのに感心してしまいました。もっとスペックを上げてくれたら毎日使いたくなるのに、と思えちゃうほど。コスパ&デザインを謳うLeagoo、低価格モデルも手を抜いていません。

ドットビューカバーなどアクセサリーも豊富

 でも、この手のマイナーメーカーのスマホって、保護フィルムなどのアクセサリが入手しにくいんですよね。Leagooはそのあたりも手は抜かず、保護フィルムは自社で全モデル用を販売中。また、上位モデル向けにはHTCライクなドットビューカバーや丸窓の空いたフリップカバーなども提供。これなら買った後も安心ですし、あとからカバー類を購入できる楽しみもあります。

次々と登場する新興メーカー探しが面白い

 日本でも最近、海外の無名なメーカーが新製品を発表するなど、新興メーカーの参入が少しずつ始まっています。世界に目を向けるとLeagooのようなメーカーが次々と生まれていて、しかも上位から下位モデルまで10数機種を揃えて堂々と販売しているケースが目立つようになってきました。海外旅行に久しぶりに行ったら、見たことも無いメーカーのスマホがずらりと並べられて売られている、そんな光景もこれからは当たり前になっていくのかもしれません。そのころはLeagooも老舗メーカーとして人気ブランドになっているかも。

山根康宏さんのオフィシャルサイト

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