オーストラリア・クイーンズランド大学は9月2日、グレートバリアリーフのサンゴ礁保護のため自動巡回してオニヒトデを殺害する海洋ドローンを投入。実地試験を完了したと発表した。
開発されたロボットは「COTSbot(Crown-Of-Thorns Starfish robot)」と呼ばれ、潜水型の自律制御ドローン装置としてはおそらく世界初となる。GPSなどの情報を基にサンゴ礁の海中を自律航行、立体視カメラによってオニヒトデを画像認識し、アームを伸ばして致死量の薬液(Bile Salt:胆汁酸塩)を注入する。
COTSbotsは8時間連続駆動し、10~100匹のオニヒトデを処分できるとしている。グレートバリアリーフではオニヒトデによってサンゴ礁の40%が食害に遭っており、人間のダイバーよりも効率的に駆除が可能として期待されている。実証実験の成果を検討し、12月から本格的な駆除作業に入る。
画像認識によるオニヒトデの発見、照準を定める様子