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世界初、THX認証取得HDMIケーブルをリリース

HDMI専業のKordzが追求する、実直なケーブル作り

2015年06月26日 09時00分更新

文● ASCII.jp

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Kordzのセールスディレクターのジェームス・チェン氏

世界で初めてTHX認証を取得したKordzのHDMIケーブル

 高品位なHDMIケーブルを手がけるブランド“Kordz”のセールスディレクターのジェームス・チェン氏が来日し、編集部の取材に応えた。

 Kordzはオーストラリアで2003年に設立された企業で、香港にもアジア太平洋地域のセールス拠点を構えている。HDMI専業メーカーを自称し、HDMI規格が誕生した初期の段階から、HDMIを使ったソリューションに取り組んできた企業でもある。HDMIのライセンス企業(HDMI Adopter)でありながら、品質を担保できないという理由から、OEM生産はせず、自社ブランドでのみケーブルを生産する珍しい企業でもある。

 また、インストーラーとして豊富な経験を持つ点も強みだ。過去にホテルや公共交通機関、大規模なレジャーランドなどに置かれるデジタルサイネージを手がけたKordzは、自社で開発しているケーブルでも、こうしたHDMIシステムを構築する過程で遭遇した課題の解決に主眼を置いている。また、壁際の狭い設置スペースでも柔軟に取り回せるシンプルで柔らかい線材や、しっかりと端子に食いつく精度の高いコネクターなどもこだわりだ。

 特にデジタルサイネージでは、一度に何十本もケーブルを同時に用いるケースも多く、信頼性の低いケーブルを選択したために、出画しないなどのトラブルに遭遇。問題の切り分けが困難になることもありうる。信頼性の確保はKordzが重視するポイントである。

 高画質HDMIケーブルというと、まずはパフォーマンス(性能や画質)の高さを競う面がある。しかし、Kordzのモットーは、こうした信頼性や取り回しの容易さ、そして規格に忠実であることだ。そのためにコネクターや線材の選択、そしてその加工や生産まで、多くの過程を自社で取り組んでいる。

THX認証を取得したコンシューマー向けのEVS-R

 直近のトピックスとしては、世界で初めてTHXの認証を受けたHDMIケーブルの市場投入を始めたことが挙げられる。THXはAV機器に詳しい読者にはすでにおなじみの存在。映画館やAV機器の性能や画質・音質を評価するのがその役割だ。すでに多くのテレビやAVアンプなどが、THXの基準を満たす製品として市場投入されている。そしてケーブルの分野で先陣を切ったのがKordzだ。

 Korrdzは2011年にTHXと提携。HDMI 2.0規格のリリース後は、4K機器が増加する中、HDMI接続の重要性を再認識し,HDMIケーブルで4K接続する際のTHX認証プログラムを共同で開発してきた。2014年には公式な業務提携を結び、HDMIケーブルの4K認証プログラムにおける世界で唯一のパイロットブランドとなっている。

 まずはHDMIケーブルにTHX認証が必要なのか、そしてなぜKordzがこれに取り組んだかについてみていこう。

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