富士通は、8型液晶ディスプレーを搭載したWindowsタブレット「ARROWS Tab Q335/K」を開発。2014年10月以降、日本や米国をはじめとする世界各国で販売を開始する計画を明らかにした。価格は現時点では未定。
米マイクロソフトが7月14日(米国時間)から米国ワシントンD.C.で開催しているプライベートイベント「Microsoft Worldwide Partner Conference 2014」において、富士通ブースで試作モデルの展示を行なった。
ARROWS Tab Q335/Kは、ビジネスシーンでの利用を想定した8型タブレットで、Windows 8.1 with Bing(32bit)/Windows 8.1 Pro(32bit)を採用。CPUには、インテル Atomプロセッサー Z3735F。メモリーは2GB、ストレージは64GBフラッシュメモリー。カスタムメイドでMicrosoft Officeの選択を可能にしている。
広視野角の800×1280ドットの8型ワイド液晶ディスプレーを搭載。サイズが幅126×奥行き215×高さ9.9mmで、重さは約400g以下としている。
「手軽に使えるハンディサイズのWindowsタブレットであり、社外での文書閲覧や資料作成時にも活用できる」(富士通ユビキタスビジネス戦略本部・松村孝宏本部長代理)という。
紙の伝票や分厚いマニュアル、カタログなどをデジタルデータ化して持ち運ぶ用途など、業務分野におけるタブレットの利用に適した製品と位置づけているほか、ネットワークでのドメイン参加やグループポリシー設定などのツールを利用したり、「FUJITSU Cloud PaaS MobileSUITE」を活用することで、端末の一括管理や、「モバイルポータル」に一覧表示された中から、利用するサービスを選択できるといった利便性も高めている。
そのほか、ARROWS Tab Q335/Kの専用保護カバーである「専用フォリオカバー」を用意。本体に装着したままスタンドとしても使用できるという。
富士通では、同社ブランドのタブレットの生産は、兵庫県加東市の富士通周辺機、もしくは島根県出雲市の島根富士通で行っているが、ARROWS Tab Q335/Kは、中国のODMを利用した生産となる。
富士通が得意とする防塵、防水といった機能は搭載しておらず、普及モデルとして展開する位置づけの製品になりそうだ。
富士通ユビキタスビジネス戦略本部・松村孝宏本部長代理は、「購入しやすい価格設定としており、法人ユースで気軽に使ってもらうことを想定した製品。コンシューマ分野からも引き合いがあれば展開していきたい」としている。
同社では、モバイル向けサービスプラットフォーム「FUJITSU Cloud PaaS MobileSUITE」を通じて、業種・業務向けのサービスやアプリ、コンテンツ利用を最適化するなど組み合わせ提案を主力にしていく考えだ。