前回の画質比較において、撮像素子の大きさが画質に比例するようだ、という話をしたが、もう少し詳しい話をするのにうってつけの製品が本日(16日)発表された。それがソニーの「α7s」(ボディーのみの予想実売価格は24万8000円前後)だ。
ということで、前回の最後で最新デジカメの機能について紹介する、と予告したのだが、急遽内容を変更。α7sを絡めてデジカメの画質の話をしてみたい。
撮像素子は画素数が少ないほどキレイ!?
本特集でピックアップした新製品は、ミラーレス一眼からコンデジまで揃っており、素子サイズも一番大きいのでAPS-Cサイズ、一番小さいので1/2.33型まであらゆる大きさのものがある。ちなみに、一番大きな撮像素子を搭載するのはAPS-Cサイズの「α6000」となる。
画質において有利になる要点として、一番はじめに思い浮かぶのは撮像素子の大きさだ。ここで言う素子サイズは画素1つの大きさで、大きければ大きいほど、より多くの光を取り込めるので有利と言われている。
例えば、撮像素子の画素数と面積比を考えてみると、35mmフルサイズで3600万画素のセンサーとAPS-Cサイズで1800万画素のセンサーがあったとする。画素数は倍だが、面積比で考えるとフルサイズ素子に対してAPS-Cサイズはほぼ半分となる。
つまり、3600万画素のフルサイズセンサーを半分に切り取るとAPS-Cサイズの1800万画素センサーとほぼ同等となり、画素1つの大きさで判断すると同じような画質が得られそうな気がする。
逆に言えば、フルサイズセンサーで画素数が少なければ画質的には有利、ということになる。それを製品として具現化したのがα7sだ。フルサイズセンサーにも関わらず有効1220万画素しかないが、それゆえにより多くの光を取り込むことが可能で、ISO 409600という高感度設定を実現している。
残念ながら今回評価機を借りることはできなかったが、これまでのデジカメと比較して画質的にはかなり有利なのではないかと期待が持てる。
(次ページに続く「画像処理システムとレンズの良し悪しも重要」)
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