屋内位置情報サービスをめぐる競争が激しくなりそうなニュースが海外から舞い込んできた。米アップルが屋内位置特定技術を開発する米WifiSLAMを買収したという記事が、米ウォールストリートジャーナルのブログDigitsに掲載されたのだ。米ブルームバーグの電子版も後追い記事を載せている。
これらの報道によると、アップルがWifiSLAMを約2000万ドルで買収し、アップルの広報担当者はこの買収事実を認めたうえで「(アップルは)随時、小規模テクノロジー企業を買収している」とコメント。WifiSLAMからのコメントは得られていない。
WifiSLAMは、2年前から、Wi-Fi信号を使用してスマホユーザーの屋内位置情報を特定する技術等を開発してきた企業。共同創設者には、元Googleのソフトウェアエンジニアリングのインターンを経験したJoseph Huang氏が名を連ねる。
屋内位置情報サービスでは、Googleがすでに空港やショッピングセンター、スポーツ施設などでの屋内マッピングサービスを提供している。一方のアップルは、マッピングサービスを昨年から提供し始めたが、不正確なデータがあるなどしてユーザーから苦情を受け、最高経営責任者(CEO)のTim Cook氏が謝罪するに至った経緯がある。今回の買収劇からは、屋内マッピングサービスでのアップルの巻き返しを予感させる。