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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 ― 第116回

デジタル機器から離れて疲れた心を癒やす技

2012年05月29日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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 高性能・高機能なスマートフォンの台頭で、今までモバイルノートPCなどを持っていなかったユーザーでも、1日中デジタル漬けになっている。無意識ながらも常にオンラインのテンションを保つのは、なかなか疲れるもの。今回は、アメリカで広がりつつある「デジタルデトックス(Digital Detox)」で、疲れを癒やす技を紹介しよう。

デジタルに慣れていない人が、突然スマホを手に入れてSNSにはまると燃え尽きて疲れてしまうので注意!

あなたは丸1日PCとスマートフォンから離れられる?

 オフィスでは大画面のPCで企画書作成、喫茶店ではモバイルノートで報告書を書き、出先ではプロジェクターでプレゼンするといったビジネスパーソン。もしくは、暇があればスマートフォンをいじっている人。せっかく、イベントやパーティに参加しているのに、Twitterに投稿するのに夢中で、肝心の中身を楽しめていない人。寝ても覚めても、Facebookの“いいね!”やmixiのコメントをもらうことに血眼になっている人。みんなデジタルにどっぷりだ。

外出先でモバイルバッテリーが手放せないようだと、すでにデジタル機器にどっぷりと浸かっている証拠だ

 しかし、ここ数年でSNSの楽しさを知った人たちの中には燃え尽きた人も多い。単に起きている時間ずっとオンラインになっている状況に疲弊してしまった人。もしくは、それほど読者が多いわけでもないのに、SNSの投稿で「お待たせしました」とか「昨日は飲み会で投稿できませんでした」というような書き込みをするタイプの人だ。1円にもならないのに、芸能人のような感覚で情報を発信していたら、それは疲れるに決まっている。

 ネットが日常の延長ということを理解していなかった人も。ネットとはいえ、向こう側には人間がいる。コミュニケーションがうまくいかなければ傷つくこともある。礼儀やしがらみ、いさかいなどはリアルと同じ。会社で疲れて、ネットでも疲れてしまってはいいことなし。

 そんな現象は世界中で起きている。そして、アメリカでは新たな動きが現れた。「デジタルデトックス」だ。デトックスとは、体に溜まった毒を排出する健康法のこと。転じて「デジタルデトックス」は、デジタルを生活環境から追い出し、疲れた心身を癒やす健康法というわけだ。

 PCやスマホなどの電源を入れず、完全にシャットアウトするのだ。まずは、24時間から。電話だけは受け取れるようにして、週末にチャレンジしてみよう。最初は、メールが来ているんじゃないか、Twitterでコメントが届いているのでは、Facebookで友人が何か企画しているかも、と気が気でないだろう。しかし、ここは我慢が必要。完全に禁煙や禁酒と同じ感じだ。

 問題が起きる可能性があるなら、メールの自動返信やSNSの投稿で、私用で24時間ネットが使えないが、電話は受けられるということを伝えればいい。気になるのは、本当に気のせいなことがほとんどだ。

メールの自動返信を設定しておく。Gmailなら、設定の「不在通知」をオンにする

アメリカでは3泊4日のデジタルデトックスコースという企画も

 とはいえ、筆者のように重度のデジタル中毒では、ネットワークが切れてしまうことが何よりも恐ろしい。以前、iPhoneとガラケーの2台持ちだった時、iPhoneの電源が切れてしまった。ガラケーでは何もできないのに、設定画面を開いたり、すでに読んだメールをいじったりするのを自分で気がつき、末期症状であることを認識した。

 アメリカでもそんな人は多いようで、3泊4日のデジタルデトックスコースなどが企画されている。デジタルグッズを持たずに、旅行するのだ。日本ではまだ同種のサービスはないようなので、自分で企画しよう。もう、強制的に電波が届かない場所に行けばいいのだ。その際、ポイントは最初から持って行かないこと。筆者は先日北海道の内陸をドライブしたのだが、完全に携帯の電波が入らないのにGPSを記録しなければと複数台のスマホをいじっていた。デジタルデトックスしたいなら、家に置いて出かけよう。飛行機から降りてすぐにツイートしても、家に帰ってからツイートしても読者にとっては違いがない。

あえて、電波が届かないような内陸や山岳に遊びに行こう

 筆者が唯一デジタルデトックスできるのは、ラスベガスやオーストラリア、マカオなどのカジノだ。ゲームをしているというのもあるが、場内は撮影厳禁。スマホをいじっているとスタッフの視線が気になるので、使わないのだ。年に数日とはいえ、このデトックスぶりは気持ちがいい。ゲームの間にレストランに入っても、友人との会話や料理に集中できる。環境が許すならぜひ、デジタルデトックスを試してほしい。肩の荷が下りたように楽になることだろう。恋人がいるなら、デート時にスマホの電源を切ってしまってはいかがか。距離が縮まったり、雰囲気がよくなること請け合いだ。

デートの時はお互いに、スマホの電源を切ってプチ・デジタルデトックス

 しばらくネットにアクセスしないと、平穏さが心地よくなる。いつも旅行帰りは後ろ髪を引かれてしまう。しかし、そこで気がつくのが、別にネットがなくても死にはしないということ。それまで、5分単位でチェックしていたTwitterが1日1回になったり、出国するまでは移動するたびに投稿していたSNSも数日後に旅行の報告をするような感じになる。一度デジタルと距離を取ることで、適正な間合いに調整できるのだ。

 今年の夏も電力が不足気味。積極的にデジタルデトックスすれば、省エネにもつながる。PCやテレビを消し、スマホもオフにして読書するのもいいものだ。

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