2012年3月、東京・有楽町のビックカメラ 有楽町店にある、ショップインショップ形式のアップル専門店「Appleショップ」がオープン5周年を迎えた。
ビックカメラ 有楽町店 Macコーナーの吉岡智洋主任は、「この5年で、アップル製品を購入する層は大きく変化した」と語る。
5周年を迎えたビックカメラ 有楽町店のAppleショップの取り組みを通じて、Macの最新動向を追ってみた。
アップルと量販店の協業で展開する
Appleショップ
Appleショップは、量販店とアップルとの協業により、量販店の一部売り場スペースを、アップル専用売り場に区分。黒いカーペットを敷き、直営店のアップルストアと同タイプの什器を使用するほか、専門知識を持った担当者が接客する体制を確立しているのが特徴だ。量販店の売り場の中でも、落ち着いた雰囲気で商品を見られるよう工夫されている。
「アップル製品の売れ行きはこの5年間で大幅に上昇した」と、ビックカメラ 有楽町店 Macコーナーの吉岡智洋主任は語る。
Appleショップは、2007年3月に、東京・有楽町のビックカメラ 有楽町店5階に第1号店を出店。現在ビックカメラでは、全店舗の約2/3にあたる21店舗でAppleショップを展開している(関連リンク)。ビックカメラのほかにも、コジマやヤマダ電機、ヨドバシカメラなどがAppleショップを展開している。
Macを初めて購入する来店客が、6割以上占める
吉岡主任は、この5年間の最大の変化を「客層が大きく変化したこと」と語る。「5年前はMacを初めて購入するという来店客は2〜3割。現在では、6〜7割が初めてMacを購入するといった構成比になっている」という。
かつては長年に渡ってMacを使っているユーザーの買い換えが中心だったが、この5年間に、WindowsからMacへの乗り換えを含め、新規購入者の裾野が広がっていることを示す。
「すでにiPodやiPhone、iPadを所有しているユーザーが、音楽や写真、アプリケーションを管理するためにMacを購入するケースが目立っている。アップル製品との連携には、同じアップル製品が適しているというイメージが強いようだ。この傾向は、昨年のiPad 2やiPhone 4Sの発売、そしてiCloud、新型iPadの登場と、人気製品やサービスが登場するたびに加速している」とする。
また従来は、デザイン性の高さを重視してMacを選択するという動きが目立っていたが、ここ数年は、それに加えてMacの操作性の高さや、Windowsが動作するパソコンとしてのコストパフォーマンスの高さが注目されている。とりわけ、MacBook Airの登場以降は、モバイル性の高い製品として購入するユーザーが増加しているという。
「ビックカメラ 有楽町店はビジネスマンの来店が多く、モバイル性の高いPCを選ぶ来店客も多い。「Let'snote」のようなモバイルPCとの比較、数年前に人気となったネットブックとMacBook Airを比較するといった来店客も多かった」とする。