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iOSデバイスを業務端末に変えるアレイのリモートデスクトップアクセス

iPad+DesktopDirect=使えるモバイルシンクライアント

2010年11月29日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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iPadのビジネス活用は、多くの企業で模索されているが、一番手っ取り早いのが社内システムへリモートアクセスであろう。アレイ・ネットワークスのリモートアクセスソリューション「DesktopDirect」を用いると、LAN内のPCを外出先のiPadから快適に操作できる。

iOSデバイスを快適VDIクライアントに

 DesktopDirectはユーザーが登録したLAN内のPCと社外の端末との間を、アプライアンス「DesktopDirect Controllerシリーズ」が取り持つというリモートアクセスソリューション。ユーザーは指定されたURLにアクセスし、ユーザー認証の後、接続したいPCをクリックすれば、自動的に遠隔PCのデスクトップを呼び出せる。出張先でのPC利用や在宅勤務、BCP対策などとしても有効に活用できる。

 そして、昨今力を入れているのが、モバイル端末への対応だ。特にiPhoneやiPadなどのiOSデバイスでの利用に関しては、相当気合いが入っており、専用のクライアントを提供している。これに対して引き合いも増えており、「ワールドワイドで見ても、日本はiPadの業務利用が一番盛り上がっていると思います」と、アレイ・ネットワークスの大塚氏はニーズの高さを感じている。

アレイ・ネットワークス プロダクトマーケティング部 マネージャ 大塚健一郎氏

 新バージョンのiOS用クライアントで実現されたのが、iOSデバイスのVGA出力だ。つまり、DesktopDirect Controller経由でデスクトップをiOSデバイスに呼び出し、その画面をアダプタを介して、外部モニタに出力できるわけだ。さらにBluetoothキーボードでの操作も可能になる。もともとマウスとキーボードでの操作を中心とするWindowsの操作を、iPadのようなタッチパネルで操作するのは無理がある。その点、最新のDesktopDirectを利用すれば、高い解像度のモニターや使い慣れたキーボードで操作できる。

iPadをモバイルシンクライアントとして利用できる

 モバイル環境での利用で気をつけたいセキュリティに関しても、もちろん万全だ。「データがローカルには一切残りませんし、そもそも認証情報すら持っていません」(大塚氏)なので、リモートワイプの必要もない。RSA Securityのワンタイムパスワードや「Secure Matrix」(シーエスイー)などのマトリックス認証にも対応しているので、セキュアなリモートアクセスが可能だ。

 実際、米国では地銀等でのユニークな事例があるという。「その銀行は定時を過ぎると、銀行自体に入れなくなるのですが、どうしても残務がある場合は、iPadを使って業務を行なっています」(大塚氏)とのこと。今後、こうしたモバイル向けのソリューションは、SSL-VPNの付加価値サービスとして、注目を集めていきそう。アレイ・ネットワークスでは今後対応のプラットフォームも拡大していく予定で、楽しみだ。

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