リコーは高級コンパクトデジタルカメラ「GR DIGITAL II」の後継機「GR DIGITAL III」を8月5日に発売する。予想実売価格は8万円前後。
GR DIGITAL IIIでは、大口径(F1.9~9、f=0.6mm、35mm換算で28mm)の「“FAST”GR LENS」を新開発。大口径化に伴いレンズ構成を変更した(5群6枚→6群8枚)。後群に1群2枚のレンズを追加することで、コマ収差を大幅に低減したという。
また特殊な低分散ガラスレンズ(3枚)により、色収差を改善し、高い解像感とコントラストを得られる。高精度な非球面レンズを2枚搭載することで、歪曲収差も抑制する。レンズ面の反射率を落とし、マルチコート処理を行なうことで逆光での撮影性能が向上した。
さらにマクロモード時にはレンズ群の一部を移動(150ミクロン下げる)する機構も搭載。像面の湾曲を抑制する。
画像処理エンジンは新開発の「GR ENGINE III」を採用。画像のビット圧縮をする間にノイズを処理することで、よりきめ細かいノイズリダクションが可能となった。また、彩度レベルに応じて色抑制のレベルを変更することで、彩度を落とさずに色ノイズを抑制する。
撮像素子には有効約1000万画素の新型(1/1.7型)CCDセンサーを搭載。高感度での撮影に優れており、従来機と比較して約1段分、感度性能が向上している。なお、ISO感度設定は64~1600と従来機から変わっていない。
また、低輝度時のフォーカス合焦時間が短縮され、被写体の動きに合わせてフォーカスを調整する「プレAF」や、シャッターボタンを(半押しせず)一気に押したときに、あらかじめ設定した距離で撮影する「フルプレス スナップ」といった機能を搭載する。
そのほか、背面液晶モニターは2.7型(約23万ドット)から3.0型(約92万ドット)になり、特に表示解像度が大きく向上している。