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BSD / Linux Dayレポート

2001年12月08日 00時00分更新

文● 編集部

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Internet Week 2001最終日である12月7日は、日本UNIXユーザ会主催による「BSD / Linux Day」が開催された。ここでは、その模様をお届けする。

「BSD / Linux Day」は、BSD、Linux、Mail User Agent、Mail Transfer Agent、オフィススイート、ほかのOSとの連携という5つのテーマそれぞれについて発表と討論を行なうセッションで構成されていた。各セッションごとにご紹介しよう。

BSD

最初に行なわれたのは、BSDに関するセッション。NetBSD、FreeBSD、Darwinそれぞれを紹介するプレゼンテーションと討論が行なわれた。発表者はNetBSDについては蛯原純氏、FreeBSDについては今野元之氏、Darwinについては浜田直樹氏がそれぞれ紹介した。

右から蛯原純氏、浜田直樹氏、今野元之氏

NetBSD

NetBSDはBSDベースのOS。大きな特徴として、ハードウェア依存部分と非依存部分を完全に分けて開発されており、多くのプラットフォームで動作することが挙げられる。現在40種類以上のプラットフォームで動作する。また、日本人の開発者が多いのも特徴の1つだそうだ。最新の安定版リリースは1.5.2。

FreeBSD

FreeBSDも同じくBSDベースのOSだが、ターゲットプラットフォームは基本的にi386に絞られている。そのため、移植されているプラットフォームはAlphaやPC-98など数少ない。また、ハードウェア依存/非依存の部分がきちんと分かれていないなどの欠点を指摘されることもあるという。現在の最新リリースは4.4。

Darwin

Darwinは米Apple Computerの「Mac OS X」からユーザインターフェイスをのぞいたコアの部分であり、MachとFreeBSDを組み合わせたようなものになっている。また、POSIXにも準拠している。開発はオープンソースで行なわれているが、ライセンスが独自の“APSL”であり、完全に自由に使えるわけではなかったり、ライブラリが基本的にクローズどなため、それを利用して何かをするということができないという問題もある。

自由討論

討論では、FreeBSDとNetBSDの互換性や、クロス開発環境、今後の開発の方向性などについての意見が交換された。

FreeBSDとNetBSDの間では、現在バイナリの互換性がなく、WnnなどのようにNetBSD版しか用意されていないものをFreeBSDで用いることができない。そのことに不便を感じているという意見に対しては、現状ではFreeBSD上でLinuxエミュレータを用いるしかないということだった。

また、NetBSDではツールチェーンが独特で、クロスコンパイルすることができないという指摘については、クロスコンパイル関係のツールを分離し、ほかのOSでブートストラップできるようになりつつあるということであった。

また、NetBSDの今後の計画についての質問には、会場にいたNetBSD開発者であるPerry E. Metzger氏が答え、i386でのSMP対応や、カーネルスレッドを複数動かしてユーザランドを動かすという「Scheduler Activation Threads」機能の実装、クロス開発環境、メモリの少ない環境への対応などを挙げた。

Linux

引き続き、Linuxについてのセッションが行なわれた。発表者はDebian JP Projectの鵜飼文敏氏、Project Vineの松林弘治氏、VA Linux の高橋浩和氏。

右から鵜飼文敏氏、松林弘治氏、高橋浩和氏。

Debian GNU/Linux

Debian Projectは、“Debian Social Contract”に基づき、フリーソフトウェアのみで構成されたLinuxディストリビューション。Artistic、BSD、GPLライセンスをフリーソフトウェアのライセンスと定めている一方、商用ソフトウェアについてもサポートを提供している。現在の最新版は2.2r4(Potato)。基本的にボランティアによって開発が進められているため、リリースが遅れがちになるなどの問題点がある。

Vine Linux

Vine LinuxはProject Vineが開発しているLinuxディストリビューション。開発者はすべて日本人で、安定した動作の軽いディストリビューション開発を目指しているという。現在のバージョンは2.1.5。次期バージョン2.5の開発もすでに開始されている。

Linuxカーネルについて

VA Linuxの高橋氏によると、Linuxカーネルには現在のUNIXやUNIX似のほかのOSにはないいくつかの特徴があり、割り込み処理やプロセス管理、ext2ファイルシステムなど、安定性に今ひとつ問題がある一方、「昔のUNIXのような、シンプルな設計」であることを紹介した。

自由討論

討論では、Linuxディストリビュータとコミュニティの関係や、カーネル開発などの話題が論じられた。

ディストリビュータによっては、まだ実現していない機能を搭載すると発表したり、コミュニティの成果を自分たちのものであるかのようにして取り入れるなど、コミュニティに負担をかけるケースが見られることが指摘されたが、「そういったディストリビュータはユーザーからも受け入れられないだろう」という意見が多くを占めた。

また、カーネルへのフィードバックについては、基本的にはLinus Torvalds氏次第で取り入れられるかどうかが決まることが説明され、これまでの傾向からシンプルなものが好まれているようだということが紹介された。

ほかにも、組み込みとエンタープライズクラスのシステムを同じカーネルで両立する上では、カーネル機能を選択することで小型化を図ることや、ディストリビューションリリースの遅れを何とかしてほしいなどの声も聞かれた。

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