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1210万画素デジタルカメラ

レビュー:GX200

2008年09月03日 18時00分更新

文● 周防克弥

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広角撮影を楽しむマニアックカメラ


GX200 【SPEC】
開発/販売元●(株)リコー 価格●オープンプライス(実売6万5000円前後)
http://www.ricoh.co.jp/

CCD●1.7分の1インチ/有効画素1210万画素 レンズ●光学3倍ズームレンズ(焦点距離24〜72mm/F2.5〜4.4) 記録メディア●内蔵(約54MB)、SD/SDHCメモリーカード サイズ●幅111.6×奥行き25×高さ58mm 重さ●約208g

【COMMENT】
レンズ駆動音の低減/AF速度の向上/インターフェースの反応速度といった細部が成熟し、スペックに表れない完成度が上がっている。


 高級コンパクトデジカメ「Caplio GX100」の後継機「GX200」が発売された。「Caplio」ブランドを変更したためにストロボ収納部のネームが「RICOH」になっている。液晶モニターは2.5インチから2.7インチに拡大。

GX200

左十字キーは機能をカスタマイズできる「Fn2」ボタンになった。液晶モニターの解像度が約23万画素から約46万画素と高解像度になり、細部が確認しやすくなった

 本体の設定をモードダイヤルに登録し呼び出せる「MY」セッティングが2つから3つに増え、背面の左十字キーには「AF/MF」や「ISO」など任意の機能を登録できる第2の「Fn」ボタンも割り振られている。

 新しいオプション製品として、ユニークな自動開閉式レンズキャップ「LC-1」を用意。沈胴動作に合わせて開閉するレンズキャップで、GX200がキャップレスのカメラになる。

「LC-1」は、レンズの繰り出しによってカバーが開く仕組み。付属のキャップよりも装着時は薄くなり、GX100でも使える(左が標準キャップ、右が「LC-1」)。価格は1680円

 内部の仕様については、CCDサイズが1.75分の1インチから1.7分の1インチへと若干大きくなり、有効画素数が1001万画素から1210万画素へとアップ。また、新画像処理エンジン「スムースイメージングエンジンIII」の採用とバッファーメモリーの増加により、RAWモードでの5枚連写に対応した。RAWモード時には、ブラケット撮影と縦横1対1比率の画像撮影が可能になった。

 画質面では、ISO1600での高感度撮影はGX100からよくなった印象は持てなかった。画素数アップを考慮すれば致し方ないところだ。とはいえ、ISO64〜400ではリコー特有の自然な発色に仕上がる。

GX200

ISO1600での撮影サンプル。若干偽色が発生し、黒がぼやけてくる。高感度撮影は少し苦手で、実用性があるISO感度は400までだろう

GX200

ISO64での撮影サンプル。シャドー部の描写力は高く、なかなかつぶれない。発色に派手さはないが、見た目の印象よりも濃く再現される

GX200

マクロ撮影はリコーのデジカメ共通の得意技。近接時の描写力は高く、細部の再現性、中間色の階調が上質で、花びらの質感がうまく出ている

 24〜72mm相当の広角ズームレンズ搭載のGX100が大きく使い勝手を向上させ、プロ、アマチュア写真家の訴求により応えるデジカメになったと言える。


(次ページに続く)

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