第5のヒント 謎のアルゴリズム――CMカットの都市伝説?
自動チャプターのウラ話
個人的な話だが、数年前までの自動チャプター分割はイマイチ信用できなかった。CMが残るくらいならばともかく(これは今もある)、本編まで飛ばしてしまうことがあったのだ。それが今や、自動分割にまかせたままでほぼフレーム精度で分割を行なってくれる。そのおかげで編集もかなり快適になった。
確認したところでは、ソニーと三菱電機の2社はいずれもCMのタイミングでキッチリ分割してくれている。ここまで精度が高いと、自動チャプター分割のあるモデルとないモデルの差は大きい。
ここで面白いのは、バラエティー番組や映画などでよくある「CMの前と後で同じ場面を繰り返す」というパターンだ。「重複部分もカットもする」「スポンサー名を表示するクレジット部分も本編と考える」など、メーカーによって考え方が微妙に異なっている。
そして最後に、なんというか都市伝説的な話を1つ。あるメーカーのレコーダーの話だが、他のCMはすべてフレーム単位でカットしているにも関わらず、ある特定のCMだけはいつも丸々残っているのだ。こういう「高精度な失敗」を見ると、ある種のCMだけをなぜか飛ばさないようにしてしまう、謎のアルゴリズムが入っていそうな気がしてくる。
便利さという点でも欠かせない自動チャプター分割だが、こうして細かな挙動を探ってみるのも案外楽しい。