【活用事例】 ウェブエックス・コミュニケーションズ・ジャパン株式会社『WebEx Meeting Center/Event Center』
少数スタッフでオンライン医療セミナを実現―メディカル・コア
2008年07月24日 00時00分更新
少数のスタッフで開業医向けの臨床セミナーを開催。 遠隔地のお医者さんのためにオンラインセミナーを始めたが、問題多発。WebExのEvent Centerに切り替えてからは、一転して順調に開催できるようになった。
「参加したいけれど行けない」の声に応えたい
全国の開業医向けに、医学書の出版と臨床セミナーの開催を行っているメディカル・コア。週に1回の臨床セミナーは、これまでに1600回を数える同社の主力事業だ。
受講するのは、真面目に自分の知識と技術を向上させたいと考えている全国のお医者さんたち。しかし、週末に行われるセミナーは、その多くが首都圏を会場にしている。地方在住の医師にとって、必ず行けるとは限らない。
「研修ビデオでのご提供も可能ですが、この種のセミナーは質疑応答が命。一方通行のビデオでは、質問ができません。そこで2006年からネットで配信を始めました」と語るのは、同社のプロジェクトマネージャーである木村博史さん。そのためにシステムを構築したが、問題が多かった。
誰もが使いやすいように操作に簡便性を求めると、カスタマイズ要件が多くなる。実際、インストール型のソフトを購入したのだが、ほとんど自社開発と同じくらいのコストになってしまった。
「それだけなら我慢できたのですが、オンライントレーニングの参加人数が柔軟でないことが困りました。定員100人だからと100人分の帯域を用意していたら、参加者は50名だったりして、ムダな出費が悩みの種になりました」
さらに、パッケージソフトにはバージョンアップがつきもの。対応できるSEがいない環境では、いつまでもこのシステムを使い続けるのは難しかった。
そこで木村さんたちが目をつけたのが、WebEx。初期コストが低く、従量課金であることが魅力だった。早速、木村さんたちはテストを始めた。
システムが変わったことを意識させないで切り替え
会員の中には、やっと前のシステムに慣れたという人もいた。そこで大きく変化させてしまうと、参加するモチベーションが下がってしまう。このために木村さんたちは、徹底的に「前と変えない」方向でのカスタマイズを実施した。WebExならではの便利な機能も、前のシステムになかったものは、あえて封印した。
そして導入決定から3カ月後の2007年11月、WebExを利用した臨床セミナーの配信がスタートした。この切り替えの利点について、木村さんは次のように話す。
「見込みで回線の帯域を買う必要がなくなったのは、とても助かりました。ムダな出費は結局会員さんたちの負担になってしまいますから。それに、私ともう一人で運営できるという簡便さもありがたいです。毎回違う会場に行ってビデオカメラをセットし、配信の準備をするのですが、準備には1時間しかかけられません。面倒なシステムだったら、とても無理だったでしょう」
受講者からの質問は、随時Q&A機能で受け付け、プリントアウトして講演者に渡している。従来通りの流れにするために、チャット機能はあえて使っていない。
多くの会員さんたちは、今回のシステム切り替えを「見た目が変わった」程度にしか感じていない。木村さんたちの努力が功を奏したわけだ。
名称 | メディカル・コア(株式会社日本医学中央会) |
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設立 | 1970年 |
本社所在地 | 東京都中央区八丁堀3-8-1 |
従業員数 | 6名 |
事業内容 | 医学書出版、医学ビデオの企画販売など医療関係者向けの各種サービスを実施。開業医向けの臨床セミナーはこれまでに1600回もの開催数を数え、2006年からは有料のオンラインセミナーも実施している。 |
URL | http://www.medical-core.jp/ |