5万円で買えるオールラウンド機
ニコンが発売した光学18倍ズーム搭載のレンズ一体型デジタルカメラ「COOLPIX P80」。広角27mmから望遠486mmまでの広い画角をサポートするのが特徴だ。
この分野ではオリンパスイメージングの「CAMEDIA SP-570UZ」(関連記事)、富士写真フイルムの「FinePix S8100fd」(関連記事)などが競合となる。ズーム倍率や画素数などの基本性能は近く、顔認識機能なども搭載するのがトレンドだ。本体サイズは幅110×奥行き78×高さ79mmで、重量は約365g(本体のみ)となる。ニコンは18倍ズーム搭載機では世界最小とうたっているが、実際コンパクトなボディーだ。
過去に「COOLPIX 8000」シリーズなど、ハイエンド一体型機をリリースしていたニコン。今回の製品は実売で5万円前後と異なるカテゴリーになるが、その実力はどうか? 実写とともに紹介する。
まずは18倍ズームの威力を見よ
本体は角に丸みがありカバンの中から取り出すときもスムーズに引き出せる。ズームレバーはシャッターボタンを取り囲むように配置されていて、これを左右に動かすことで画角を調整するが、ズームの動作スピードは若干遅く感じた。コンパクト機なので、この点は止むを得ないだろう。
半押しした際に動作するAFの速度は、コンパクトデジタルカメラとしては高速な部類に入ると思う。メニュー画面から「AFエリア選択」で99点中、任意の場所にAFポイントを設定できるのは便利だ。AF精度は中央はそこそこ精度が高そうだが、周辺のポイントでは若干正確さにかける。ただし、マクロ領域では合焦までに時間がかかり、ピントが合っていない状態で合焦のサインが出てしまうケースも散見された。
マニュアルフォーカスの使い勝手に関しては、ピント操作はコマンドダイヤルのおかげでスムーズ。贅沢を言えば、もう少し径の大きなダイヤルであれば、さらに操作はしやすいだろうと思った程度だ。背面液晶モニタに表示される拡大された画像は、ディスプレーの解像度が高いこともあって、そこそこピントの確認がしやすい。