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SDカードにリニアPCM記録

ケンウッド、3マイク&デジタルアンプ内蔵の高音質録音/再生機「MGR-A7」を発表

2008年01月30日 12時00分更新

文● 編集部 小林 久

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 ケンウッド(株)は25日、高音質録音/再生に対応したデジタルオーディオレコーダー「MGR-A7」を発表した。価格はオープンプライスで、2月上旬の発売を予定。実売価格は3万5000円前後になる見込みだ。

MGR-A7のブラックモデル(左)とレッドモデル(右)

 MGR-A7は、デジタルアンプ搭載で音質面での評価が高い「Media Keg」シリーズの録音機能搭載モデル。高域補完技術の「Supreme」(サプリーム)や左右独立構成の「クリアデジタルアンプ」、パワーラインをほかの回路と分離した「クリアデジタル電源」といった再生専用機(HD30GA9相当)の機能を継承しつつ、非圧縮のWAVE形式(リニアPCM)と不可逆圧縮のWMA形式(64k/96k/128kbps)の録音機能を搭載した。

回路図

MGR-A7の回路図。HD30GB9相当の再生機能に加え、高音質な生録機能を搭載したという触れ込み



持ち運びしやすい本体と高音質な「生録」の両立が狙い


背面

背面

 本体には無志向性の左右マイク(120度の角度で設置)に加え、単一志向性のセンターマイクも内蔵。一般的なステレオ/モノラル録音に加え、ステージや音源のある前方の集音性を高めた「ステレオ3マイク録音」にも対応する。ピンポイントに音源を捉えられるため、周囲の騒音を低減できる点が特徴。ただし、周波数特性は若干ハイ上がり(中低域がやや弱め)となる。

 マイクはインシュレーターを介して本体基板から浮いた状態(フローティング構造)で配置した。録音時の不要振動を低減できるため、キー操作時のノイズ進入を抑えられるという。録音時のサンプリングレートは44.1kHzまたは48kHz。量子化ビット数は16bit。マイクには(株)プリモ製のコンデンサーマイク、マイクアンプには旭化成エレクトロニクス(株)のAK2923、D/AおよびA/Dコンバーターには英ウォルフソン・マイクロエレクトロニクス社の「WM8985」をそれぞれ採用している。


内部基板

上部には左右およびセンターの合計3つのマイクを搭載している

側面

側面から見たところ、アナログのLINE-IN、LINE-OUT、MIC入力端子などを装備する

 記録メディアは2GBの内蔵メモリーまたはSDメモリーカード(SDHC対応)。WAVEの最高音質を選択した場合、1GBで1時間20分の録音が行なえる計算だ(2時間を超す録音では2時間ごとにファイルが分割される)。電源は内蔵のリチウムイオン充電池で、USB経由での充電に対応。約12.5時間の連続録音(WAVE、WMA形式)と約19時間の連続再生(WAVE、WMA、MP3形式)が行なえる。

志向性

モノラル/ステレオ/3マイクの各録音モード時の志向性。ステレオの場合は360度ほぼ均等に音を拾うが、モノラル、3マイク録音時には前方に寄った志向性になるため、周囲の雑音を拾いにくくなる

周波数特性

同じく周波数特性。ステレオ時はほぼフラットだが、3マイク録音時には若干ハイ上がりの特性となる

 本体サイズは幅52.7×奥行き18×高さ100mmで、重量は95g。楽曲の転送ソフト、波形編集ソフトなどは特に付属しない(Windows Media Playerを利用した楽曲転送、Windows DRM9の再生などに対応)。

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