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細かくブラッシュアップした広角コンパクトIXY

【レビュー】IXY DIGITAL 910 IS

2007年09月14日 18時00分更新

文● 行正和義

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コンパクトデジタルカメラでも広角レンズを搭載するものが増えてきているが、『IXY DIGITAL 910 IS』は同社唯一の広角28mmを採用するモデルだ。従来機『IXY DIGITAL 900 IS』(関連記事)の後継・上位モデルにあたり、撮像素子が710万画素から800万画素へ高画素化し、背面の液晶ディスプレーも2.5インチから3インチへ大型化した。

IXY DIGITAL 910 IS

キヤノンの『IXY DIGITAL 910 IS』

ボディーは900 ISから若干変更され、横幅や高さが1mmほど大きくなっているほか、デザインもやや異なったものとなった。やや横長の箱型ボディーに円形のレンズ部、前後別素材の組み合わせという“IXYシリーズ”伝統のデザインを踏襲してはいるが、従来機900 ISでは前後のパネル面に曲線を多用していたのに対し、本機では直線を使ったすっきりとしたデザインを採用している。レンズ周囲や背面も黒色にしたことで、前後2トーンのシャープな印象となった。

IXY DIGITAL 910 ISの前面

丸みをおびた前面パネルなどは従来機と同様だが、レンズ周囲のリングが黒くなるなど落ち着いた雰囲気となった

IXY DIGITAL 910 ISの背面

背面が黒くなり、操作部もIXY DIGITAL90とほぼ共通となった。円形カーソルの上にあるボタンはLEDランプ付きでISOブースターとしても利用可能。液晶表示は撮影時のステータス

液晶ディスプレーの大型化に伴って、900 ISでは搭載されていた光学ファインダーは省略された。また、『IXY DIGITAL 800 IS』『同 810 IS』『同 1000』などの特徴であったモードダイヤルがなくなり、静止画/動画撮影の切り替えなどは上面のスライドスイッチに変更され、背面には円形のカーソルの上下にボタン類が並ぶという『IXY DIGITAL 90』(関連記事)とよく似たデザインになった。

IXY DIGITAL 910 ISの上面

ボディーを構成する前後パネルの合わせ目は水平となり、中間に黒い素材がサンドイッチされるなど『IXY DIGITAL 10』に近いデザインと言える

IXY DIGITAL 910 ISの両側面

右側面上部はインターフェース部のフタとなっている。右側面(グリップ側)は丸みを帯びていて手のひらに当てやすく、左側面は平らで縦にして机などの平面に置けるようになっているのはIXY DIGITALシリーズの伝統

特にカーソル部のリングは、軽く押すとその押した向きを液晶画面のアニメーション表示で確認できるという“タッチホイール”を搭載。さらに、カーソル4方向いずれにも押し込むことなく軽く触れたままでぐるりと指を回せば、電子ダイヤル的な操作となり、撮影時にはモードダイヤル、再生時には画像スクロールが行なえる。IXY DIGITAL 810 ISや同 1000、同 90などと同様に、最近の“IXY DIGITAL”シリーズが採用する操作系で、ダイヤルモードに入るのに若干コツが必要なものの、慣れるとかなり手軽に使える。ただし、本体を持つ角度によっては、親指の腹のあたりでカーソル右方向を入力してしまうことがあるのが気になった。

ホイール操作時の画面

円形ボタン“タッチホイール”をくるっと回すと撮影モードでは画面左上のモード表示がくるくると回転する(左)。再生モードでは画像のスクロールで一覧となる(右)

このほか、最近のIXY DIGITALシリーズと同様に“顔認識機能”がAF、AEだけでなくFE(フラッシュ調光)と再生時の赤目補正にも適用可能となり、再生時は画像全体を表示するのと同時にフォーカスの合った顔部分のアップを表示する“フォーカスチェッカー”機能なども搭載した。手ぶれしないシャッター速度までISO感度を自動的に引き上げる“ISOブースター”は従来のLED付きボタンを押すだけでなく、シャッターの半押しで自動的にアップするように設定可能になって、使い勝手がよくなった。

付属品一覧

充電器とSDカード、ストラップ、USB、AVケーブルが付属する

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