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デジタルカメラで初の着脱式液晶ビューファインダー搭載

リコー、広角24mmからの3倍ズームが可能な『Caplio GX100』を4月20日に発売

2007年03月28日 17時29分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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(株)リコーは28日、東京・新橋の同社本社ビルにプレス関係者を集め、撮影機能にこだわったという高級コンパクトデジタルカメラの新製品として『Caplio GX100』を4月20日に発売すると発表した。価格はオープンプライスで、編集部による予想実売価格は8万円前後(液晶ビューファインダーを同梱した“VF KIT”の価格)。

Caplio GX100

『GR DIGITAL』のユーザーの声を反映して、撮影機能を充実させた『Caplio GX100』

液晶ビューファインダーを外したところ

液晶ビューファインダーは着脱可能で、ホットシューとその下の専用端子に差し込んで固定する

一番の特徴は、上部に着脱可能なEVF(液晶ビューファインダー)を搭載したこと。液晶パネルのサイズは0.2インチで、表示画素数は6万7200画素。視野角は100%で、撮影に関する各種情報も表示できる。EVFは本体上部のホットシューに固定し、ホットシューの下にある専用端子で接続して映像信号を伝送する(このため外部フラッシュとは排他利用になる)。最大90度まで縦に引き上げることが可能で、同社ではこれにより二眼レフカメラのような撮影感覚が楽しめる、としている。この機能に合わせて静止画の記録モードには通常の4:3、3:2の横位置のほか、6×6判のような1:1の正方形の記録モードも備える。

湯浅一弘氏

パーソナルマルチメディアカンパニーのプレジデントの湯浅一弘氏

このカメラを開発した背景についてパーソナルマルチメディアカンパニーのプレジデントの湯浅一弘氏は、2005年に同社が発売した単焦点レンズ搭載のコンパクトデジタルカメラ『GR DIGITAL』が現在も価格下落することなく店頭での販売が続いていることを踏まえて、“高級コンパクトデジタルカメラ市場”が確立していると述べ、気軽に持ち歩けるコンパクトさで一眼レフカメラ並みの高画質・高機能を楽しむユーザーに向けて同社の思想をアピールしていきたい、と熱意を示した。

MTF曲線で比較

レンズの結像性能の指標となるMTF(Modulation Transfer Function)曲線で、従来の『Caplio GX』『同 GX8』のレンズと比較したところ

周辺光量の違い

同じく周辺光量の違い

新設計の7群11枚(非球面レンズ4枚含む)の広角ズームレンズを採用し、広角24mmからのズームレンズ搭載カメラとしては世界最小を誇る(2007年3月27日現在、同社調べ)。焦点距離は35mmフィルムカメラ換算時で24~72mmの光学3倍ズーム。明るさを示すF値はF2.5~4.4。レンズ表面にはすべてマルチコーティングを施し、収納時に一部レンズを移動させる“レンズリトラクト方式”を採用することでコンパクトボディーへの内蔵を実現した。

ディストーション

レンズの辺縁部におけるゆがみを比較したディストーション。広角側、望遠側ともにゆがみが抑えられている

GX100で利用可能なアクセサリー群

同社オプション、および市販のアクセサリーによってGX100の撮影の幅が広がると説明

レンズはサイズだけでなく集光特性にもこだわり、コンパクトカメラのレンズでは弱点とされる周辺光量を引き上げ(Caplio GX/GX8の42.5%に対して、GX100は49.2%)、ワイド側のゆがみも最小限に抑えるなど改良を施しているという。また、別売オプションのフード&アダプターを装着すれば43mm径の市販フィルターを利用できるほか、最大19mmの超広角撮影が可能になるワイドコンバージョンレンズもオプションで用意されている。

撮像素子は有効1001万画素1/1.75インチCCDで、CCDシフト式の光学手ぶれ補正機能を備える。画像処理エンジンとして“Smooth Imaging Engine II”も搭載。SIE IIは画素補間処理技術により、ノイズの低減と解像感を両立したほか、忠実な色再現性と、コントラスト/シャープネス/色の濃さのマニュアル設定が可能。さらに7枚絞り羽根を搭載して、情感豊かなボケ味が実現できると説明する。

Caplio GX100の前面

Caplio GX100の前面

Caplio GX100の背面

同じく背面

リコーのコンパクトデジタルカメラでは伝統的に搭載している最短1cm(ワイド端、テレ端では最短4cm)のマクロ撮影機能も装備する。また、操作性の向上を図るべく、AF/MF切り替えやAEロックに割り当て可能な“ファンクションボタン”と、背面上部に左右への倒し込みと押し込みによる決定でカーソルキーなどに指を動かさずにメニュー操作ができる“ADJ.レバー”(アジャストレバー)を搭載。

Caplio GX100の上面と操作系

Caplio GX100の上面と操作系

そのほかの主なスペックは、静止画記録は最大3648×2736ドット、記録フォーマットはJPEG(Exif Ver.2.21/DCF準拠)およびRAW(DNG準拠)。動画は640×480ドット/毎秒30フレームで記録フォーマットはMotionJPEG圧縮AVI形式。背面の液晶ディスプレーは2.5インチ(約23万画素)。ISO感度はISO 80/100/200/400/800/1600相当。記録メディアは、約26MBの内蔵メモリーとSDメモリーカード(SDHC対応)。

インターフェースはUSB 2.0とAV出力、DC入力端子(ACアダプターは別売オプション)。電源は専用リチウムイオン充電池(DB-60)のほか、単4電池2本でも動作可能。撮影可能枚数はDB-60使用時で約380枚、単4アルカリ乾電池使用時は約35枚(CIPA規格準拠の測定値)。本体サイズと重量は、幅111.6×奥行き25.0×高さ58.0/約220g(非装備重量)。

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