シャープ(株)は14日、東京・九段のホテルグランドパレスにプレス関係者を集め、Blu-ray Disc(BD-REの1層メディア)に書き出しも可能なBlu-ray Discプレーヤー“AQUOSブルーレイ”『BD-HP1』(チューナー非搭載)と、高速赤外線通信“IrSS”(IrSimple Shot)機能を備えて、対応する携帯電話機やデジタルカメラなどから高解像度写真を取り込めるという“AQUOSハイビジョンレコーダー”『DV-ACW60/55/52』(ダブルデジタル3波チューナー&シングルアナログチューナー搭載)、『DV-AC55/52』(デジタル3波チューナー&アナログチューナー搭載)の全6製品を発表した。価格はすべてオープンプライス。
各製品の発売日と、編集部による予想実売価格は以下の通り。
録画対応Blu-ray Discプレーヤー
- BD-HP1
- 3月20日発売
15万円前後
ダブルデジタルチューナー搭載HDレコーダー
- DV-ACW60
- 今月20日発売、HDD 1TB&DVD-R DL/RWドライブ搭載
20万円前後 - DV-ACW55
- 今月20日発売、HDD 500GB&DVD-R DL/RWドライブ搭載
14万円前後 - DV-ACW52
- 今月20日発売、HDD 250GB&DVD-R DL/RWドライブ搭載
11万円前後
シングルデジタルチューナー搭載HDレコーダー
- DV-AC55
- 3月20日発売予定、HDD 500GB&DVD-R DL/RWドライブ搭載
11万円前後 - DV-AC52
- 3月20日発売予定、HDD 250GB&DVD-R DL/RWドライブ搭載
9万円前後
いずれの製品も、同社では液晶TV“AQUOS(アクオス)”を中核にして、リビングルームでのAVライフをより楽しむための周辺機器に位置づけている。BD-HP1は、AQUOSのデジタルチューナーとi.LINK(デジタル放送のBD-HP1への入力用)およびHDMI(BD-HP1からの出力用)で接続(同社は“ファミリンク”と呼称)することにより、AQUOSで視聴中の番組をBlu-ray Discに直接録画したり、AQUOSの高解像度を生かした電子番組表を使って録画予約・実行が行なえる。
また、同時に発表された新製品を含む同社HDレコーダーと組み合わせることで、すでにHDD内に録画済みの番組をBlu-ray Discにダビング(ムーブ)して、画質を劣化させることなくデジタルアーカイブできるという。
同社では、37インチ以上のAQUOSシリーズのうち80%がフルスペックハイビジョン対応であること、日本全国で2006年末までに地デジ視聴可能な世帯が84%になったこと、昨年(2006年)は117本(タイトル)だったBDビデオソフトが今年は3000本に届く見込みであること、などを追い風として、今後ハイビジョン視聴・録画の需要が高まるものと期待感を示した。
主なスペックは、入力端子がi.LINK(TS)×2、出力端子がHDMI×1/D4×1/S-Video×1(いずれか1系統)、デジタル音声出力(光/同軸)1系統。本体サイズと重量は、幅434×奥行き343×高さ68mm/約4.4kg。消費電力は約30W(待機時0.8W)。
なお、記者から「BD-REを採用した理由は? アーカイブ目的ならBD-Rでよかったのでは?」と質問されると、「(DVDレコーダーでは)ファイナライズ(録画終了点の書き込み)を行なわないと、ほかのプレーヤーで再生できないという問題があった。また、リライタブルであればそのまま保存することも、消去して新たに書くこともできる。ユーザーの使い勝手がいい」と、回答した。
掲載当初、BD-Rは“ファイナライズしなければほかのプレーヤーで再生できない”、という旨の記述がありましたが、これはDVD-R/RWレコーダーについての言及でした。お詫びして訂正いたします。 (2007年2月14日)
同時に発表されたハイビジョンレコーダーは、デュアルデジタルチューナー搭載の上位モデル3製品と、シングルデジタルチューナー搭載の下位モデル2製品をラインナップ。いずれもHDDとDVD-R/RW(2層式DVD-R対応)ドライブを備え、SD品質に変換されるがDVDへの書き出しも可能。
新たに、液晶TV“AQUOS”の高解像度液晶パネルと組み合わせて写真を楽しむ“フォトシステム”機能を搭載し(DV-ACW60/55/52のみ)、USB接続もしくはIrSS経由の無線伝送で携帯電話機やデジタルカメラ、パソコンなどからデジタル写真を取り込んで、12×6のサムネイル画面で見たい写真を探して、大画面で写真が楽しめるという。
また、デジタルチューナーが1つのみの下位モデルでもi.LINK端子を備えており、AQUOSと接続することで1ボタンでの録画実行や、内蔵チューナーと並行動作させる2番組同時録画が可能。
このほか、リモコンのヘルプ機能“おたすけ博士”を改良し、音声による操作方法の解説が可能になった。
主なスペックは、DV-ACWシリーズが入力端子をi.LINK(TS)×2/S-Video×2/コンポジット×2(2系統入力)、出力端子がHDMI×1/D4×1/S-Video×1/コンポジット×1(1系統出力)、デジタル音声出力1系統。DV-ACシリーズは入力端子がi.LINK(TS)×1/S-Video×1/コンポジット×1(1系統入力)、出力端子がHDMI×1/D4×1/S-Video×1/コンポジット×1(1系統出力)、デジタル音声出力(光/同軸)1系統。本体サイズと重量は、幅434×奥行き343×高さ68mm/約6.2~5.0kg。消費電力は約47~37W(待機時1.1W)。