東京ゲームショウ2026レポート

NEXTGEARブランドにモバイル向けCPU搭載モデルが登場! TGSで初公開される

ゲーム性能と日常での快適さを両立、マウスコンピューターがモバイル向けCPU搭載で可能にした「静かなゲーミングPC」

文●MOVIE 清水、ASCII 編集● ASCII

提供: マウスコンピューター

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 初の5日間開催となった東京ゲームショウ2026が、9月17日から幕張メッセで開催中。その初日、マウスコンピューターブースのステージは「【新製品発表】パートナー共創セッション」というタイトルでスタートした。そこで登場したのが、ミニタワー型ゲーミングPC「NEXTGEAR JG」シリーズに新たに追加された、インテルのモバイル向けCPU搭載モデルだ。

 この「NEXTGEAR JG」シリーズを含めた3つの新製品について、マウスコンピューター 代表取締役社長の軣 秀樹氏と同社開発・購買本部 製品部 製品企画室プロダクトマネージャーの林田奈美氏をメインに、パートナー企業のインテル、Asetek、NVIDIAからゲストが登壇して、新製品の狙いや開発の過程などが紹介された。共同インタビューで語られた部分も含めて、詳しく見ていこう。

マウスコンピューター

東京ゲームショウのマウスコンピューターのブースには、各ブランドの製品が展示されているが、主役は当然ながら「G TUNE」と「NEXTGEAR」。今回発表された新製品も試すことができる

ゲーミング性能と日常的な利用シーンでの快適さを両立
静かなゲーミングPCを目指して、たどり着いたモバイル向けCPU

 2023年からスタートしている同社のゲーミングPC「NEXTGEAR」ブランド。先行した「G TUNE」ブランドもある中で、NEXTGEARは「ゲームを楽しむすべての人に」をコンセプトに、これからPCでゲームを始めたい人が選びやすい製品を目指している。そして、今回の新モデルはゲーミング性能と、日常での使いやすさの両立に目を向けたと林田氏は語る。

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マウスコンピューター 開発・購買本部 製品部 製品企画室プロダクトマネージャー 林田奈美氏

 ゲーミングPCというと、まずは動作が重いPCゲームを高フレームレートかつ、快適に動かすことがまずはなにより重要。そこで高性能が求められる分、温度の上昇や消費電力、動作音などが発生し、購入するユーザーもその部分を気にすることになる。

 そこで本製品では、ゲーミング性能だけでなく、普段使いでの快適さを狙ったという。林田氏はNEXTGEARブランドが「初めてのゲーミングPC」として選ばれることが多いブランドであるため、「ゲーミングPCに初めて触れて、音の大きさに驚かれる方が多いと思います」と、動作音を意識した理由を述べている。

 PCの動作音の主な発生源となるのが、言うまでもなく冷却用のファンだ。普段使っているときはできるだけ動作音を抑えつつ、冷却が必要なときにはきちんとファンを回す。さらに現在では、ゲーム配信や実況を楽しむ人もいる。ヘッドセットを装着してゲームをプレイするだけなら、PC本体の動作音はそれほど気にならないかもしれない。しかし配信や実況まで考えると、PC周辺の静かさも重要になってくる。

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今回登場したNEXTGEAR JGシリーズの実機。セミファンレス仕様になっており、低負荷時は前面のファンは停止する。最初はそのことを知らずに、動作していないのかと勘違いしていた

 「ゲーミングPCそのものが静かであることが、そんなに必要なのかという考え方も今まではあったと思うのです。でも、今は(ゲームプレイ時に)配信や実況をするケースもあり、PC周りの静かさは重要な要素になってきています」と言う。

 こうした普段使いでの快適さを考える中で、アイデアに挙がったのがモバイル向けCPUの活用だ。「モバイル向けCPUなら、デスクトップ向けCPUよりもそもそも省電力の設定になっているので、もっと静音化できるのではないか」という発想に至った。つまり「モバイル向けCPUをどう使う?」から始まった製品企画ではないということだ。

 それでもゲーミングPCである以上、ゲームをしっかり楽しめる性能を備えていることは繰りかえしになるが大前提。そこで今回発表された「NEXTGEAR JG-I5G60NEXTGEAR JG-I5G60(ホワイト)」「NEXTGEAR JG-I5G7LNEXTGEAR JG-I5G7L(ホワイト)」の2モデルに採用しているのが、「Core Ultra 5 245HX」だ。

 ステージにゲストとして登壇したインテルの矢内洋祐氏は、このCPUについて「モバイル向け」という言葉から薄くて軽いノートPCを想像しないでほしいと言う。「どちらかというと、ごつくて重いゲーミングノートを思い浮かべてください。あのパワーをデスクトップにして、さらに引き出すというのが今回のNEXTGEARで採用いただいた使い方です」と説明。「火力は十分です!」と、その性能を熱くアピールした。

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インテル Sr. Director and Channel Ecosystem General Manager, Client Computing & Physical AI Group, Marcus Piper氏、技術営業本部セールス・アプリケーション・エンジニア 矢内洋祐氏

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デスクトップPC向けCPUに匹敵する性能を持ちながら、静音性にも優れている

 矢内氏は、こうしたモバイル向けCPUを本格的なデスクトップゲーミングPCに採用した例は海外を含めるとすでにあるとは言うものの、今回の提案を受けたときは、「マウスさんからご提案いただいたときにすごくワクワクしました」と振り返った。

 マウスコンピューターとインテルとの関係自体は長く、創業時からインテル製CPUを採用してきた。その両社が今回、NEXTGEARでは初となるインテルプラットフォームの製品を形にした。軣社長は「NEXTGEARは次のステップに進んだと考えています」と語った。

ゲーム性能と静音性を両立 価格のお手頃さも引き続き魅力の1つ

 今回ステージで紹介されたNEXTGEAR JGは前述の2モデル。ともにすでに注文の受付を開始している。

 グラフィックスにGeForce RTX 5060搭載カードを用いるNEXTGEAR JG-I5G60NEXTGEAR JG-I5G60(ホワイト)は、16GBメモリー、500GB SSDなどの組み合わせで、価格は23万9800円から。NEXTGEAR JG-I5G7LNEXTGEAR JG-I5G7L(ホワイト)は、CPUやメモリー、SSDなどの基本構成は共通ながら、後述する水冷クーラー付きのオーバークロック仕様の同社オリジナルのGeForce RTX 5070搭載カードを採用し、価格は34万9800円から。いずれもミニタワー型ケースでカラーはブラックとホワイトの2色が用意される。

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NEXTGEAR JG-I5G7L

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内部をのぞきこんだところ。CPUファンは大きくないが、これで十分に冷却できるという。後ほど紹介する水冷のGeForce RTX 5070は240mmラジエーターとの組み合わせになっている

 メモリーやストレージはほかのNEXTGEARブランドのモデルと同様にBTOオプションでカスタマイズでき、キーボードやマウスなどの各種ゲーミングデバイスも本体と合わせて選択可能。林田氏は特にGeForce RTX 5060搭載モデルについて、「PCゲーム環境の導入としては買い求めやすい価格にまとめることができた」とし、「最初の1台」として手に取ってほしいと紹介した。

 モバイル向けCPUを搭載しているとはいえ、製品そのものはミニタワー型のデスクトップPCそのものだ。グラフィックスカードもPCIe 4.0 x16スロットに装着するタイプを採用しており、モバイル向けCPUの電力効率と、デスクトップならではのゲーミング性能を組み合わせた構成となっている。矢内氏も、Core Ultra 5 245HXが14コア(Pコア×6+Eコア×8)、最大5.1GHzというコア数の多さと動作クロックの高さでマルチタスク性能にも優れている点を挙げ、「いいとこ取り」だと説明していた。

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ステージでは紹介されなかったがCPUにAMD Ryzen 7 9800X3Dを搭載した「NEXTGEAR HD-A7G7L」も新製品。こちらも水冷クーラー付きのオーバークロック版GeForce RTX 5070を採用

 もちろん、その両立は簡単ではなかった。質疑応答で開発時に苦労した点を聞かれた林田氏は、モバイル向けCPUを採用する以上、ゲームをきちんと楽しめる性能を出さなければ、「モバイル向けCPUだから性能が足りない」と受け取られかねない。そして売りとなる静音性も重要。その両方に応えることが開発で苦労した部分だったという。

 また、ゲーム中だけでなく、ゲームをしていない時間の使いやすさにも配慮した。ケースファンには、アイドル時に回転を停止するセミファンレス仕様を採用。ブース内で展示されている実機は、ケース前面のファンが止まっていたので、最初は「これは動作機ではないんだ」と思っていたら、実はちゃんと動いていたというオチもあった。もちろん負荷が掛かって、システムの温度が上昇し、冷却が必要になれば回転する。

 なお、この静音性を活かして、法人向けブランド「MousePro」のデスクトップ機でもCore Ultra 5 245HXを採用したモデルの展開を予定しているとのことだった。

水冷+オーバークロック仕様のオリジナルGeForce RTX 5070カードに
クラウドゲーミング用のタブレットスタンド、新たなゲーミング体験も提案

 今回のステージでは、NEXTGEAR JGシリーズのほかにも、マウスコンピューターとパートナー各社による新しい取り組みが紹介された。

 まずはNEXTGEAR JGシリーズにも採用された水冷クーラー付きOC仕様のGeForce RTX 5070カード。これはMSI製のGeForce RTX 5070カードをベースに、Asetekの水冷技術を組み合わせたマウスコンピューターのオリジナル。水冷化によって、動作音を抑えつつ標準のファンよりも高い冷却性能を実現し、オーバークロックで性能を絞り出す。

 3DMark Fire StrikeのGraphics Scoreでは空冷版の通常仕様と比較して約7.9%高いスコアを記録したという。

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標準の空冷仕様と比べて、約7.9%高い性能を引き出している

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G TUNEにも搭載モデルを用意

 Asetekはデンマーク企業で、簡易水冷のCPUクーラーではパイオニア的な存在で、自作PCユーザーにも広く知られている。マウスコンピューターとの関係性も長く、これまでの同社の水冷技術をCPUクーラーに採用してきた。軣社長によると、そこで培った信頼性や安定性をほかにも活かせないかと考えたことが、GPUの水冷化につながったという。

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Asetek Chief Sales Officer Henrik Lindskou-Mouritsen氏

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240mmラジエーターとの組み合わせなので、汎用性も高く、さまざまなPCと組み合わせられる

 ただしこちらも、開発はすんなり進んだわけではない。林田氏は当初は狙った性能をなかなか出せず、Asetekやハードウェア側のパートナーと設計を見直しながら、目標値まで引き上げていったと振り返った。

 また、このモデルについて林田氏は、「PCメーカー公式のオーバークロックというのが面白い」と紹介。オーバークロック仕様のカードを搭載しているとは言え、PCとしては通常モデルと同じ保証内容。マウスコンピューター製品の大きな売りである3年間の修理保証にもちろん対応しているので、ユーザーは安心してゲームに普段使いにとフル活用できる。

 もうひとつ披露されたのが、Windowsタブレットの「mouse M2」と組み合わせる専用ドッキングステーションだ。mouse M2自体はCore i5-1335Uを搭載した発売済みのモデルだが、そのマシンでクラウドゲームを楽しむための周辺機器として開発されたものとなる(今回展示された機材は開発中で、デザインは最終段階で変更の可能性がある)。さまざまな周辺機器を個別に接続するのではなく、家庭用ゲーム機のような感覚でもっと手軽に使えたら面白いのではないかという発想で生まれたとのことだ。

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多様な端子を搭載したmouse M2タブレット専用ドッキングステーション

 その専用ドッキングステーションはUSB Type-Cでmouse M2と接続し、ドッキングステーション側にはUSB Type-A/Type-CにHDMI、有線LANなどを装備。コントローラーやキーボード、充電器はもちろん、外部モニターやテレビをつないで大画面で楽しんだり、有線LANで安定したネットワーク環境を実現したりと据置型のゲーム機のように利用することも視野に入る。

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有線のゲームコントローラーなども簡単に接続できる

 この取り組みではNVIDIAも協力。クラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」と組み合わせた体験を会場で展示した。NVIDIAの澤井理紀氏は、外出先ではタブレットでゲームを楽しみ、自宅では大画面テレビやキーボード、マウスなどを接続して本格的にプレイするといった、さまざまなゲームスタイルに対応できる点を挙げ、「非常に面白い取り組み」とコメントした。

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NVIDIA テクニカルマーケティングマネージャー 澤井理紀氏

 軣社長も、今後は新しい技術がさらに使われるようになり、「CPUに依存しないゲーミング」も出てくるのではないかと予想。新しい挑戦や技術をいち早く採用し、日本市場へ投入していきたいと語った。

「PCでゲームするなら思い出してほしい」
NEXTGEARが目指すこれから

 東京ゲームショウという大きなイベントで、単なる新製品だけでなく、さまざまな形でのチャレンジが披露されたわけだが、最後にあらためてNEXTGEARの話に戻ろう。NEXTGEAR JGシリーズで新たな選択肢を加えた同ブランドは、これから何を目指していくのか。

 林田氏があらためて触れたのが、NEXTGEARが掲げる「ゲームを楽しむすべての人に」というコンセプトだ。PCゲームをもっと広げていきたい一方で、昨年末からのAIブームにともなう半導体価格高騰などにより、PC市場全体のコストが急上昇している。「ただ、そこで『仕方がないよね、AIブームだしね』というふうには、やっぱりしたくはないんです」と話す。

 ゲームを楽しみたい人に手に取ってもらうためになにができるのか。林田氏は、それは価格の単純な安さだけではなく、「これなら」と思ってもらえる価値があるかだと続ける。「そうしたことをきちんと追求し、PCでゲームをしたいと思ったら、マウスコンピューターを選択肢に入れてほしい。また思い出してほしい。そういうブランドになるように頑張ります」と意気込みを語る。

 東京ゲームショウの一般公開日に向けても、林田氏は来場者へ、展示されている製品を実際に見て、触れて、気づいたことや感じたことがあればスタッフへ伝えてほしいと呼びかけた。「次の製品の開発の助けに必ずなると思いますので、ぜひそういった声をお待ちしています」と、今後の製品開発につながるユーザーの率直な意見を求めた。

 ステージの冒頭で軣社長も、ゲーミングやeスポーツをどうすれば日本国内でもっと盛り上げられるのかを常々考えていると語っていた。それはマウスコンピューターだけではなく、PCメーカー全体で日本の市場を盛り上げていきたいという意思の表われと言える。

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マウスコンピューター 代表取締役社長 軣 秀樹氏

 NEXTGEARブランドとして初めてインテルプラットフォームを採用したNEXTGEAR JGシリーズも、そうした選択肢を広げる1つの製品であり、今回の東京ゲームショウで寄せられるユーザーの声が、次にどんな製品につながっていくのかにも引き続き注目したい。

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そのほかG TUNEブランドでの参考出品では、薄型筐体に高性能なCPU&GPUを搭載した「G TUNE W5」シリーズの新モデルがあった。Core Ultra 7 255H+GeForce RTX 5070 Laptop GPUに、240Hz対応の15.3型WQXGAパネルの組み合わせ

 

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