中国には数多くのスマートフォンメーカーがあります。その中でもMeitu(美図、メイトゥ)はセルフィーに特化した女性向けスマートフォンメーカーとして有名です。ちなみに名前の似ているMeizu(魅族、メイズ)は中国語を見ればわかるようにまったく別の会社です。
Meitu製スマートフォンのフロントカメラの美顔機能は、iPhoneなどでも使えるアプリ「BeautyPlus」がカメラに融合されているため、おそろしいほど美しいセルフィーを撮影できます。ここで男性は「俺にはあんまり関係ないな」と思うでしょう。ところがMeituは2017年に突如、男性もターゲットにしたアニメコラボスマートフォンを続々とリリースしているのです。そんなMeituの中国のショップを訪問してみました。
ピンクのMeituロゴのショップはいかにも女性向け端末を扱っているお店というイメージ。実はMeituのロゴは昨年11月に変更になったのですが、店舗はまだ旧ロゴのまま。店内の壁面には昨年10月発売の「Meitu M8s」のアニメキャラシリーズが大きくアピールされています。キャラクターは鉄板と言えるドラえもんとハローキティ、そして世界中の女子に絶大な人気を誇るセーラームーン、さらにはドラゴンボールもあります。
店内にはパッケージも展示されていますが、キャラクターをきちんとあしらい、しっかりと作りこんでいるところにMeituの本気度合いが感じられます。もちろんライセンスを取った正規の製品です。ドラゴンボールやドラえもんを出すあたりは、男性ユーザーを確保しようという狙いがあるのでしょう。アジアでは男性もセルフィーを積極的に撮影しています。Meituに興味あっても女性向けすぎてちょっと手を出せなかった男性も、ドラゴンボール版なら堂々と買うことができるのでしょう。
こちらがMeitu M8sのドラゴンボール版。壁紙は何種類かプリインストールされています。こうして見ると女性向けスマートフォンというイメージはありませんね。でも、Meitu M8sはフロントに1200万画素+500万画素のデュアルカメラを搭載したセルフィー特化端末なんです。
本体のカラーリングもキャラクターごとに専用のものになっています。背面にもしっかりとイラスト入り。これはこのまま日本で売っても十分売れそうですね。なお、基本スペックはSoCがMediaTekのHelio X27(10コア、2.5GHz)、メモリー4GB、内蔵ストレージ64GB。ディスプレーは5.2型フルHD。メインカメラは2100万画素です。
さて店内を見てみると、ピンク色のパッケージがたくさん並んだコーナーがあります。近寄ってみると、これはセルフィースティック(自撮り棒)。なぜピンク色なのかというと、昨年5月に発売された「M8」のセーラームーン版に付属するセルフィースティックが別売されているのです。
現行モデルのM8sにもセーラームーン版がありますがこちらは2代目。付属のセルフィースティックは赤色ですが、やはりピンク色のほうがいい感じでしょうね。なお、セーラームーンスマートフォンについては以前の記事にその世界観がしっかりと記述されています(関連記事)。
Meituの最新スマートフォンも、実は男性も意識した製品がリリースされています。「V6」が本革張りの高級感あふれる仕上げで、ピンク、オレンジ、ブルー、グリーンの4色展開。Helio X30(10コア、2.6GHz)、メモリー6GB、内蔵ストレージ128GB、5.5型フルHDディスプレーというハイスペックで、カメラは2000万画素+1200万画素のデュアルを前後にそのまま、合計4カメラ搭載。「前でも後でも美しいセルフィーが撮れる」ことを目的としたカメラ構成です。
Meituの日本のキャラクターモデルは今にはじまったことではなく、ハローキティやドラえもんは数年前のモデルでも採用されていました。そんな昔からきちんとライセンスを受けた製品を出してきたMeitu、セルフィースマートフォンとしてだけではなく、アニメキャラスマートフォンメーカーとしても今後面白い動きをしてれそうです。
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