MWC 2018の取材も終わり、筆者はバルセロナから同じスペインのマドリードへ移動しました。バルセロナはスリが多く、筆者も昨年はGalaxy Note Edgeを盗まれてしまいました。しかし、マドリードはそのバルセロナよりもさらに治安が悪いのです。実際に駅前を歩いていたところ、二人組に挟まれ危うくひったくりに遭うところでした。
そんなマドリードですが空港の中の制限エリアは安全なようです。ITショップがいくつかありプリペイドSIMも販売されていました。ただし価格は定価以上。バルセロナ空港の同じチェーン店が定価販売と良心的だったことを考えると、ここでのSIM購入はちょっと悩みどころ。
SIMロックスマートフォンとのプリペイドセットも売っていましたが、2~3年前のものが置いてあるようで品ぞろえはイマイチ。なにせ、BlackBerryの旧モデルがセット販売されているくらいですから。ここでスマホセットを買うお客さんがいないんでしょうね。せっかくなので筆者はOrangeブランドのスマホセットを買いました。
他にはSIMフリースマートフォンもGalaxy Note8/S8+/S8/S7edgeなどいろいろ売っています。Wikoの製品があるのがヨーロッパらしいところでしょうか。他にはNokia 3やZTE Axon 7など。これらは定価で売られていました。
帰国の際はチェックインを済ませX線検査を通り抜け、出国審査を終えて空港内の電車でターミナル4Sへ移動しました。出発まで時間があるので何かないかなとあてもなく歩いてみたところ、大型の自動販売機を発見しました。たしか、数年前にバルセロナ空港にも同じ自販機があったように思います。取り扱っているのはIT関連製品で、モバイルバッテリーやケーブル、ヘッドフォンなどが売っています。3台あってそれぞれ品物が違い、品ぞろえは結構豊富です。
自販機の中を見てみると、ドローンも売っているなど今風の商品が揃っています。数万円の商品があったり、高価なものも売っています。これも空港内だからできることなんでしょう。街中に置いてあったら、ガラスが割られて商品はすべて持っていかれちゃうでしょうから。
そしてよく見ると、iPhone Xも売っています。空港で飛行機に乗る前に「そうだ、iPhoneを買おう」なんてお客さんがいるんでしょうか? もしかすると空港に来る途中や空港でiPhoneを盗まれた人が、急ぎの代替機としてここで買う、なんてこともあるのかも。
しかも、隣の自販機を見るとAndroidスマートフォンも販売されています。こちらは100ユーロ以下のものも複数あり、買い替え用途やお土産に買うのはアリなのかも。レノボの「A Plus」が79ユーロ、Wikoの「Jerry2」とZTEの「Blade L7」が99ユーロ、サムスンの「Galaxy J3」が209ユーロ。自販機のスマホの在庫はそれぞれ1個ずつ。たくさん在庫があってもそんなに売れないでしょうし、万が一の盗難を考えるとこれが妥当なのかも。
なお、マドリードの市内の鉄道駅にも自動販売機があってトラベルグッズと一緒にモバイルバッテリーなどが販売されていました(バルセロナにもあります)。駅構内だから盗難の恐れが無いということなのでしょう。でもこの自販機で買い物をする場合は、周りに怪しい連中がいないことは十分確認しましょう。スリが自販機を使う客をずっと狙って待っているかもしれません。
スリが多く、治安が今ひとつなマドリード。モバイルバッテリーやヘッドフォンなどを自販機で買うシチュエーションってあまりないでしょうから、駅の自販機は観光気分で写真撮影に留めておくのがいいでしょうね。`
あとはプリペイドSIMが自販機で売っていたら便利なのですが、スペインはSIM購入時に身分証明書を使ったユーザー登録が必要です。日本のプリペイドSIM自販機のようにパスポートを読める自販機をぜひ設置してほしいものです。
「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!
長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!
「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!
→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」を読む
★ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。
この連載の記事
-
第725回
スマホ
この冬一番の注目スマホ、超薄型折りたたみの「心系天下W25」がサムスンから登場 -
第724回
スマホ
駅名ごとGalaxy! クアラルンプールの「Samsung Galaxy駅」がスゴすぎた! -
第723回
スマホ
レトロデザインが可愛すぎる!? Nokiaケータイ風リュックの良さを知ってほしい! -
第722回
スマホ
iPhone 16発売直後の深セン、中国でも中古買い取りショップと転売が盛況 -
第721回
スマホ
日本と変わらぬ熱気がスゴイ! 中国・深セン版「ポタフェス」に行った -
第720回
スマホ
USBケーブルや電源プラグに4G内蔵も! 進化するモバイルルーターたち -
第719回
スマホ
ドイツでも人気のシャオミのスマホ、ライカカメラで注目を高める -
第718回
スマホ
毎月の無料ギフトが楽しみなドンキのSIM「マジモバ」を契約してみた -
第717回
スマホ
ファーウェイの新型EV「LUXEED」はスマート化でよりモバイルとクルマは密接な関係に -
第716回
スマホ
ディスプレー展示会で見てわかった最近のスマホの背面が美しい理由 -
第715回
スマホ
シャオミから大ヒット商品が登場! 4倍の値段で取引されるポータブルプリンター - この連載の一覧へ