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auが2016年度Q4決算発表、増収増益もauユーザー数減少を楽観視せず

2017年05月11日 17時55分更新

文● 南田ゴウ/ASCII編集部

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 KDDIは5月11日、2016年度第4四半期(12月~3月)決算を発表した。売上高は前年同期比6.3%増の4兆7482億5900万円。営業利益は同9.7%増の9129億7600万円で増収増益。1株当たりの配当金は期初見通しに対して5円増配して同21.4%増の85円を予定。15期連続の増配となる。

KDDI代表取締役社長の田中孝司氏

 EBITDAは同3208億4400万円増の1兆5242億2070万円、設備投資額は2224億5400万円だった。モバイル通信料収入は通年で1.8%と向上しつつも鈍化傾向は変わらず。au契約のほかUQ mobile、J:COM MOBILE、BIGLOBEも加えたモバイルID数は2602万契約と今期は増加トレンドに。

 ただしその内訳ではMVNOが87万4000契約と顕著な伸びを見せており、田中社長は「終わってみれば好決算だが、総務省のタスクフォースの影響を受けて3キャリア間の競争はほぼ終息。MVNOへの流出が顕著でauのユニークユーザー数と端末の総販売数は落ちてきている」と語る。

 4月26日に発表された、月20/30GBのデータ定額でテザリングを利用する際に必要なオプション料金(税抜月1000円)が2018年3月末まで無料とするキャンペーンの延長に関して田中社長は「テザリング料金に関してはあまり深く考えていなかった」とコメント。2018年3月末のキャンペーン終了時の対応もその時点で改めて検討すると語った。

 新出店に関する入会金や月会費を1年間無料(6月30日開始予定)とするキャンペーンを展開する「Wowma」などをはじめとするコマースサービスを含むライフデザイン事業に関しては、国内通信事業に加わる新たな成長軸として今後も積極的な投資を続け注力する方針。減少が続くauユニークユーザー数に関しては、IoTを含めたマルチデバイス化やIoTビジネスで補う考えを示した。


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