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多くのコンピューター将棋の開発者が願い祈ってきた未来

Ponanza完勝、第2期電王戦第1局の佐藤名人が敗れた顛末と電王手一二さんの独占秘話

2017年04月05日 13時50分更新

文● 飯島範久 編集●ジサトライッペイ

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 人間対コンピューターの戦い、第2期電王戦第1局が4月1日、日光東照宮で行なわれ、佐藤天彦叡王(名人)とPonanzaの対局は、71手まででPonanzaが勝利した。これでPonanzaは電王戦無傷の5連勝。対局後の佐藤叡王が語った冷静な分析が印象的だった。

超進化した代指しロボット「電王手」が目指したもの

 今年で最後となる電王戦は、前日に降った雪によって雪化粧した日光東照宮で、第1局が行なわれた。日光東照宮は徳川家康公が祀られているが、将棋タイトルのひとつである「名人」の称号を与えたのは家康公が始まりと言われている。今回、佐藤名人が対局に臨むということもあり、この地が選ばれた。

 対局会場となったのは、日光東照宮の東側にある東照宮社務所の2階。今回は1階に控室が設置されたおかげで、対局会場への移動もスピーディーに行なえ、取材側にとってはとてもありがたかった。佐藤名人という電王戦初のタイトルホルダーがコンピューターと対戦するということと、日光という場所が東京から近いこともあり、現場には多くの取材陣が集まっていた。

対局場所となったのは東照宮社務所。近代的ながらも和を感じるデザインの建物で、対局は2階の大ホールを使って行なわれた。
建物1階の入口ホールは中継するための機材とスタッフで埋まっていた。この階段を登れば対局室、右手に進むと記者控室がある。

 あと嬉しかったのが検討室も兼ねていたこと。前回は検討室が別室だったので、どちらが優勢なのか、中継の映像で確認するだけだったため、いまいち現場の雰囲気が伝わらず、一体感に欠けていたからだ。現地からの中継スタジオは別室だったが、控室の部屋の広さを考えると仕方のないところだろう。

今回の立会人・勝又清和六段(右)。記者たちと近いところで、プロ棋士が検討してくれると、状況もわかりやすく、盛り上がる。中継スタジオは別室に設けられていた。

 対局会場は2方向がガラス張りになった広い場所だったが、暖房がきいているため、特に対局には問題ない状況。いつものようにステージが組み上げられ、「電王手」の最終形態が将棋盤の前に鎮座していた。

大ホールの真ん中に対局ステージを設置。天井が高い広々とした空間だが、静かで暖房もきいていて快適だった。

 これまで「電王手くん」からはじまり、「電王手さん」、「新電王手さん」と進化していった代指しロボットは、1本のロボットアームで実現してきた。しかし、今回姿を現わしたのは2本のロボットアームで構成されたまったく新しいものだった。その名も「電王手一二さん(でんおうていちにさん)」。かつて加藤一二三九段は、対局中両手で指したことがあったことから、この名がついたそうだ。銀色に輝いていたボディーは、初代の電王手くんと同じホワイトボディー。2本のアームがシンクロするように動いて駒を動かしていく。

2本のアームを採用した「電王手一二さん」。ステージはコンパクトで、ロボット背面のケーブルが露出しているが、これは土台が左右に動くためかと思われる。

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