このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第501回

メカ/電子シャッターを使い分け! 暗いところで猫を撮る方法

2017年03月24日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

車の下に入る猫、その視線の先には……

 シャッター以外では、「望遠にすればするほど手ブレの影響が出やすいので、暗い場所での望遠撮影は避ける」とか、肘をつける場所があったらそこにつくとか(肘を固定するとその分手ブレしづらくなるから)。

 猫を撮るときって地面すれすれにカメラを構えたくなったりするわけで、そういうときはカメラを持ってる手を地面に付けちゃうとちょっと安定する。

車の下に隠れてる子猫を発見。夜ではないのだが、当然ながら超暗い場所なのである。そこでカメラを下から支える左手を地面につけ、それでカメラを安定させて撮影(2016年9月 オリンパス E-M1)

車の下に隠れてる子猫を発見。夜ではないのだが、当然ながら超暗い場所なのである。そこでカメラを下から支える左手を地面につけ、それでカメラを安定させて撮影(2016年9月 オリンパス E-M1)

 そして息を止めて撮る。

 1回だと手ブレしてるかもしれないからたくさん撮る。時々再生して拡大表示してチェックする。

ベッドの上でのんびりしてたうちの猫。そっと手ブレしないようにスローシャッターで(2017年2月 オリンパス OM-D E-M1 Mark II)

ベッドの上でのんびりしてたうちの猫。そっと手ブレしないようにスローシャッターで(2017年2月 オリンパス OM-D E-M1 Mark II)

 どのくらいの条件まで手ブレしないかは、撮る人の腕と姿勢と慣れとカメラの手ブレ補正機能と、いろんなものが絡んでくるのでひとことでは言いづらいが、暗い場所できれいに撮るには、猫がじっとしてる瞬間に手ブレしないように撮るという話だ。

 で、先日のこと、曇天の日、ちょうど日没した頃、民家のガレージに猫を見つけたのである。

暗い場所には見えないけど、実は日没直後で人間の目にはそうでもなくても撮影的には暗いのだ(2017年3月 富士フイルム X-T2)

暗い場所にはみえないけど、実は日没直後で人間の目にはそうでもなくても撮影的には暗いのだ(2017年3月 富士フイルム X-T2)

 暗かったので電子シャッターに切替え、そっと近寄ってしゃがんでカメラを向け、こっちを向いた瞬間に撮るんだが、すぐにそっぽ向いちゃう。どうも車の下になんかいるらしいが、ここからだと暗くて見えない。

 で、たまたますぐ前の道路をクルマが通りがかったのである。そしたらヘッドライトの光がすっと差し込んで、下に別の猫が浮かび上がったのだった。

ちょうどやってきたクルマのヘッドライトに照らされて隠れてる猫が浮き彫りに(2017年3月 富士フイルム X-T2)

ちょうどやってきたクルマのヘッドライトに照らされて隠れてる猫が浮き彫りに(2017年3月 富士フイルム X-T2)

 ああそれでこっちを見たりあっちを見たり忙しかったのか、と思った次第なのである。

■Amazon.co.jpで購入


筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン