auネットワークの「VoLTE SIM」は少しコツが必要
次にauネットワークの格安SIMを追加してみる。用意したのは「mineo」のAプラン、VoLTEの音声通話付きのSIMだ。こちらもSIMを挿入するだけでAPN設定は自動的にmineoとなり、すぐデータ通信で使うことができた。
しかし、そのままだと音声通話の着信はできても発信がうまくいかない。発信操作をしてもすぐに切れてしまうのだ。
そこで、mineoの動作確認表の設定方法を確認したところ、Wi-Fiを切った状態で設定するとある。このとおりやってみたら、無事解決、発信も可能になった。
次に両面受けを試してみた。音声通話対応のSIMを両方刺せばすぐに使える。両方のSIMがドコモネットワークの場合は、データ通信がどちらになっていても、両方の音声通話の待受ができる。
注意する点は、両面受けといっても3Gの音声通話の待ち受けがどちらにも対応するという仕組みで、LTEのデータ通信が同時にできるのではないことだ。
そのため、LTEで音声通話をするauのVoLTEのSIMの場合は、auのSIM側でデータ通信をするように設定しないと待ち受けはもちろん、au側の音声通話ができないこととなる。
反対にauのSIMでデータ通信をする設定になっていれば、もう一つにSIMスロットにドコモネットワークの音声通話対応SIMを差しても同時待ち受けは可能だ。
FOMAのSIMも利用できる
続いて、気になるのがドコモのFOMA契約のSIMが使えるかどうか。FOMA契約、すなわち3Gのみの契約なので、LTE対応スマートフォンに差して使うことはできないが、果たしてこれがZenFone 3で使えるかどうかだ。
試してみたところ、音声通話は問題なく利用できた。3Gでのデータ通信は通信できる契約になっていないのと、契約変更して、仮に通信ができた場合は料金が高額になるので試していない。
もう片方のSIMスロットに、ドコモのネットワークのLTEのSIMを差して、問題なく両面待ち受けや通信ができることを確認した。また、auネットワークのVoLTE対応SIMでも両面待ち受けを確認、auはLTEで音声通話も待ち受け、ドコモは3Gで待ち受けるということを同時にやってのけた。
ただ、ひとつ問題がある。FOMAのフィーチャーフォン利用の場合のカケホーダイプランは月額2200円だが、スマートフォン利用は2700円。接続した端末がドコモのフィーチャーフォンでない場合は2700円の請求が来るという契約になっている。
通話し放題の音声通話の契約の費用が高くなる可能性があることだけは覚えておきたい。
格安SIMをさらに活用したい人におすすめ
ZenFone 3は、DSDS機能により、2つのSIMの両面待ち受けができるという大きな特徴のほか、事業者がドコモ、au、ソフトバンクのいずれにも対応するのがうれしい点だ。
この1台があれば、相当多くの種類のSIMに対応し、DSDS機能で2枚のSIMのいいとこどりをすることもできるなど、マニアックな活用が可能になる。
筆者の場合、auのネットワークの格安SIMでデータ通信、ドコモのFOMA回線で音声通話をしばらくしてみようと思う。

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