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マイクロソフト・トゥディ 第184回

写真で紹介! マイクロソフト本社を見てきた!! 前編

2016年03月11日 10時00分更新

文● 大河原克行、編集●ハイサイ比嘉

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米ワシントン州シアトル近郊のレドモンドにあるマイクロソフト本社キャンパス

 米マイクロソフト本社キャンパスは、米ワシントン州シアトル近郊のレドモンドにある。シアトル・タコマ国際空港から高速道路を使って車で約40分。シアトルマリナーズの本拠地であるセーフコフィールドや、象徴的建造物であるスペースニードルがあるダウンタウンを抜けて、長い浮き橋を渡った場所に、マイクロソフト本社キャンパスがある。このほど、マイクロソフト本社キャンパスを訪れる機会を得た。写真を交えながら、2回に渡って、その様子をレポートする。

 マイクロソフトの創業は1975年であり、創業の地はニューメキシコ州アルバカーキである。だが、1979年にはシアトル近郊のベルビューに移転。そして、1986年には現在のレドモンドに本社を移転し、本社施設を拡張しつづけてきた。

 現在、本社キャンパスエリアは、1~6番までのオリジナルキャンパスを含む40番台までの建物による「メインキャンパス」、アルファベットで示される建物が並ぶ「レッドウエスト」や、80番台・120番台の建物で構成される「ノースキャンパス」、90番台や110番台、Studioのほか、2009年に完成したThe Commonsなどが含まれる「ウエスト」に分類されている。

キャンパス内は自然に恵まれたエリアである

キャンパスの一番北にあるレッドウエストの様子

33号棟は、エグセクティブ・ブリーフィング・センターなどが入る来訪者向け施設だ

カンファレンスセンターにはタイムカプセルが埋まっている。何が埋まっているのだろう

33号棟にはベルリンの壁が置かれている。メルセデス・ベンツから送られたものだという

25年の勤続者の名前が記されているモニュメント

25年勤務達成の1人目は創業者のビル・ゲイツ氏、二人目はスティーブ・バルマー氏

 敷地面積は、全体で約1500万平方フィートを誇り、さらに、近郊のベルビューやシアトルにも本社機能の一部がある。レドモンド、ベルビュー、シアトルの3つのエリアを「Puget Sounds」と呼び、ここだけで、マイクロソフトの本社施設として125棟の建物があり、勤務する社員数は4万2200人に達する。これにより、世界最大のソフトウェア企業の本社機能を構成している。

米マイクロソフト本社のオフィス内の様子

文具を入手したり、コピーができる共有スペース

休憩スペースの様子。飲み物は無料、冷蔵庫には私物を入れておくことができる

紙コップにはマイクロソフトのロゴが入っている

息抜きのためのゲームも随所に置かれている

水耕栽培の実験も行なわれている

X型レイアウトの建物が並ぶオリジナルキャンパス

 オリジナルキャンパスは、それぞれの建物がX型のレイアウトになっているのが特徴だ。多くの部屋が個室で、窓がついているスタイルとなっており、かつてはビル・ゲイツ氏もここに部屋を持っていた。

レドモンドのオリジナルキャンパスの建物の様子。個室を中心とした作りだったが、新たな建物は大部屋になっているという

 部屋のサイズはほぼ均等で、6つのビルが囲む真ん中には、レイク・ビルと呼ばれる小さな池がある。ゲイツ氏は、考えごとがあるとこの池のほとりにじっと座ったりといった様子が、かつてはみられたようだ。ここからは、すべての建物が見えるため、夜になると、どの部屋に電気がついて、残業しているのかが一目でわかったという。

レイク・ビルと呼ばれる池。初期の建物の真ん中にあり、ビル・ゲイツ氏が考えごとをする際に訪れたという

 また、草創期には製品が完成すると、この池のほとりに社員が集まり、製品出荷を祝ったということもあった。かつて、スティーブ・バルマー前社長は、それを祝ってこの池に飛び込んだことがあったというエピソードも残っている。

かつては製品の発売を記念してスティーブ・バルマー前社長がこの池に飛び込んだことも

 実は、オリジナルキャンパスにはひとつの逸話がある。

 実は、7号棟という建物がないのだ。これは、レドモンド市が計画していた「ベルビュー・レドモンド線」という道路の建設時期と、7号棟の建設時期が重なったことが発端だという。当初は道路建設が終わった後に7号棟を建設する予定で、社員数の増加に追いつかないため、先に8号棟以降の建設を開始することになった。しかし、これら一連の棟の建設が終わっても道路は完成しないまま。そのためマイクロソフトでは、さらに別のエリアの建設を進めていった。7号棟の場所に建物が竣工したのは2009年のこと。だが、この棟には「37号棟」という番号がつけられ、7号棟は欠番のままであった。Windows 9を飛ばして、Windows 10を発売したことが話題になったマイクロソフトだが、本社キャンパスでは、数字を飛ばすという前例がすでにあったというわけだ。

 ちなみに、新入社員に対するいたずらとして、「待ち合わせは7号棟の前で……」というのは、今でも使われている伝統的ないたずら行事のようだ。

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