リコーイメージングは2月18日、PENTAXブランドで初となる35mmフルサイズセンサーを採用したデジタル一眼レフ「PENTAX K-1」を発表した。4月下旬発売予定で、ボディーのみの予想実売価格は27万円台後半となる見込み。
搭載する有効3640万画素のフルサイズCMOSセンサーはローパスフィルターレス仕様だが、イメージセンサーを微小駆動させることでローパスフィルターと同様のモアレ軽減効果を得られる「ローパスセレクター」も利用可能。
また、新開発の画像処理エンジン「PRIME IV」との組み合わせにより、14bit RAW記録に対応。感度はISO 204800まで設定可能だ。連写速度は最大4.4コマ/秒で、RAW撮影でも17コマまで連続撮影が可能だ。
AFは33点の測距点が利用できる。そのうち25点はクロスタイプで、中央の3点はF2.8対応だ。また、約8.6万画素のRGBセンサーにより、被写体の追従性を強化。さらに、人工知能の革新技術とも言われている「ディープラーニング」(深層学習)を取り入れることで、より緻密なシーン判別が可能となっている。
ボディー内手ブレ補正は、5軸の動きに対応する「SR II」を採用。5段分の手ブレ補正効果が得られるという。
イメージセンサーを1画素ずつずらして4回撮影し、画像を合成することで高い解像感を得られる「リアル・レゾリューション・システム」を利用可能。この際に動く被写体を検知して画像合成時の影響を抑える機能も搭載する。
光学ファインダーは視野率約100%で、倍率は約0.7倍。本体背面には「フレキシブルチルト式液晶モニター」を装備。上下44度、左右35度までの可動範囲を持つが、従来のチルト式でもバリアングル式でもない独特の機構を採用。4本のアームによりモニターが本体から浮く形になり、素早くモニターの角度を調節できる。
本体には無線LANとGPSを内蔵。スマホからのリモート撮影にも対応する。動画撮影はフルHD(60i/30p)となるが、4K解像度のインターバル動画生成も可能だ。
このほか、本体は防塵・防滴仕様で、レンズマウント上部とSDメモリーカードスロット、モニター背面などにLEDライトを設置。暗闇での操作もしやすくなっている。
同社は同時にフルサイズ対応のレンズも発表。K-1と同時期の発売を予定している。標準ズームの「HD PENTAX-D FA 28-105mmF3.5-5.6ED DC WR」(税別の希望小売価格 9万円)と全域F2.8の広角ズームレンズ「HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WR」(同25万円)で、どちらも防滴仕様となっている。
なお、本機はすべてのKマウントレンズが使えることを前提に開発されており、アダプターの使用で「PENTAX 645」用レンズも装着できる。
記事掲載後、メーカー発表に変更がありましたので、一部表記を変更いたしました。(2016年02月18日)