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オフィス雑音も再現することで臨場感を高める擬音表現「ザワザワ」

まるで空間を共有しているような「超臨場感テレワークシステム」

2015年09月30日 17時37分更新

文● 行正和義 編集/ASCII.jp

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遠隔オフィスの状況を推定し提示する技術。オフィスの環境雑音まで文字で伝えることで遠隔地の雰囲気が分かる

 沖電気、日本電気、シャープなどは共同で9月30日、遠隔地でもあたかもオフィスで作業しているような環境を提供する「超臨場感テレワークシステム」を開発したと発表した。

 3社のほか、京都大学、東京農工大学、立正大学が共同開発に参加しており、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の「革新的な三次元映像技術による超臨場感コミュニケーション技術の研究開発」の一環として共同開発したもの。

システム概要

 リモートオフィスやホームオフィスなどの離れた場所にある勤務地でも、あたかも同じオフィスで共同作業しているかのような臨場感を実現するため、3つの手法を技術を導入している。

 NECと東京農工大による「遠隔オフィスの状況を推定し提示する技術」は、互いの状況を直感的に伝えつつ相手に配慮してコミュニケーションが取れるよう、オフィスで生じた音をオノマトペ(擬音語)で表示。また、相手の忙しさによって割り込みを拒否する度合いをグラフィカルに表示する。

遠隔オフィスの注目エリアにアクセスして会話できる技術。オフィスを俯瞰した画像から話したい相手を選択して会話できる

 沖電気の開発した「遠隔オフィスの注目エリアにアクセスして会話できる技術」は、注目エリアにアクセスして遠隔の同僚と会話するもの。複数のカメラ・マイクを位置に基づいて制御することで、オフィス内の任意エリアの映像/音を抽出して配信する。

遠隔オフィス間で情報を共有しながら共同作業する技術。画面ごしに物体を指差しするといった指示を可能とする 

 シャープと京都大が開発した「遠隔オフィス間で情報を共有しながら共同作業する技術」は、大画面モニターを用いて情報共有する技術で、実物体に対して画面ごしに指示することができる。

 共同研究では、実証実験を通して新たな評価指標の検討を行ない(立正大が担当)、実務での効果を検証するという。

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