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ゴムノキにも石油にも依存しない新しいバイオマス

住友ゴム、天然ゴム資源として「ロシアタンポポ」の研究開始

2015年08月05日 18時42分更新

文● 行正和義 編集/ASCII.jp

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ロシアタンポポ

 住友ゴム工業は8月4日、環境に配慮した新たな天然ゴム資源として「ロシアタンポポ」に着目、米ベンチャー企業と共同で研究開発を開始すると発表した。

 一般的な自動車タイヤでは石油・石炭資源由来の材料が約60%ほど用いられているが、環境負荷低減や再生可能資源活用のため、植物由来のゴムを活用したタイヤの開発も進められている。同社では100%天然資源タイヤ「エナセーブ100」をはじめ、パンクしても走れるランフラットタイヤ(スペアタイヤ分の省資源となる)の開発など、省資源化やバイオマスの活用の研究開発を行っている。

 天然ゴムの原産地はアジアが世界需要の約90%を占めているが、グローバルなタイヤ製造拠点の拡大を推進している同社にとっては最適な需給状態にあるとは言えず、従来のパラゴムノキ由来の天然ゴムとは異なる新たなゴム資源が必要とされていた。

Kultevat

 米ベンチャー企業Kultevatは、植物を原料としたバイオ燃料の生産技術を開発しており、とくにタンポポを有用資源として研究を進めていた。ロシアタンポポはパラゴムノキとは異なり温帯地域であれば栽培可能なため、北米をはじめとする世界各地で栽培できるという。住友ゴムではKultevatと共同開発を進めることで、世界各地のタイヤ製造拠点での安定的・効率的な原材料調達を図ることができるとしている。

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