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東大ベンチャー、空飛ぶロボットで世界へ フェノクス、IT企業の登竜門「サウス・バイ・サウスウエスト」出場決まる:TODAI TO TEXAS 2015

2014年12月15日 20時00分更新

盛田 諒(Ryo Morita)/大江戸スタートアップ

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 「サウス・バイ」に行けば、来年の技術トレンドが分かる。これはIT界のパリ・コレだ──

 米テキサスの大型フェスイベント「サウス・バイ・サウス・ウエスト」(SXSW)は関係者からそう謳われる。2007年に同イベントでツイッターが受賞してから、IT企業の登竜門とも言われている。SXSWに日本を代表して、東大関連ベンチャーを出場させようというプロジェクトが「TODAI TO TEXAS 2015」だ。

 東京大学構内で14日、どのベンチャーを出場させるかの最終審査会が開催。テキサス行きのチケットをかけて12チームの代表者が熱弁をふるった。プレゼンしたのは3Dプリンターでプリントできるロボット「プレン」、涙の成分を計測するスマートデバイス「グルー・ティア」など、ジャンルもビジネスモデルもさまざまだ。

 審査の結果、第1位の座を射止めたのはフェノクス・ラボだ。

 小型・軽量の無人航空機ドローン、「フェノクス」の開発チーム。人が操作しなくてもバランスを安定させる自律飛行機能を備えているのが特徴だ。カメラとマイクを備え、コントローラーなしで操作できる。手を叩けば音に反応して飛び立ち、人の手を認識して小鳥のようにくっついて飛んでいく。

 飛行パターンはプログラムも可能で、さながら「空飛ぶロボット」といったところ。

 今年クラウドファンディングで開発資金を集め、台数限定で展開した。来春をめどにふたたび資金を調達し、次は量産体制を整えるべく動きたいという。開発者向けに提供し、価格は750ドル(約8.9万円)の見込み。

 審査員はフェノクスを「非常にサウスらしい」と激賞。小型ドローン市場の成長性を見込むとともに、中でも自律型というユニークな特徴が高く評価された。SXSWでは「ランウェイ」にあたる会場でのプレゼンテーションが肝になる。審査員は「サウスでもぜひ頑張ってほしい」とエールを送った。

 フェノクスを手がけたフェノクス・ラボ、チーフエンジニアの此村 領氏は、風や超音波などによる誤作動を防ぎ、万全な状態でSXSWで披露できるよう調整したいとコメント。「課題をクリアして頑張りたい」(此村氏)。

 フェノクスに加えて「ハンディー」「センスプラウト」の2チーム、さらに特別枠として「ピクシーダスト」「リサウンドボトル」の合計5チームが選ばれた。詳しくは下記、それぞれの動画を見ると分かりやすい。

 ハンディーは、スマホと3Dプリンターを活用して制作コストを2万円台まで下げたハイテク義手。センスプラウトは、地面に刺すだけで土の水分状況や雨量を計測できる農業用の小型センサーデバイス。

 ピクシーダストは、超音波スピーカーで小さな粒を空中に浮かべて映像を作る立体ディスプレイ技術。リサウンドボトルは、マイクで録音した3秒間の音を自動的にリミックスして音楽にする電子楽器だ。

 次回SXSWは来年3月開催。テキサスの「ITランウェイ」に、日本のベンチャーが華々しくデビューする。


第1位 フェノクス(Phenox)


第2位 ハンディー(Handiii)


第3位 センスプラウト(Sensprout)


次点 ピクシーダスト(Pixie Dust)


次点 リサウンドボトル(Re:Sound Bottle)


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