クラウド会計のfreeeが25日、シンガポール政府が所有する投資会社テマセク(Temasek)傘下のパビリオン・キャピタル(Pavilion Capital)とリクルートから合計6億3000万円の増資を受けると発表した。4月のDCM、インフィニティ・ベンチャーズの増資を合わせると14億3000万円となる。
将来のアジア展開を視野にパビリオン・キャピタルを選んだ形。
「ビジネスモデルへの理解が早い(会計に限らず先行するSaaS企業を多く見ているため)という観点から、今回は海外のVCを中心に話をしておりました。中でもパビリオンはビジネスモデルや特性についてのディスカッションを建設的に進められる相手であったこと、また、将来的にfreeeが海外に進出する際、まずアジアがターゲット市場となることから、アジアにおいて多様な知見を持つベストなパートナーであると実感し、今回の出資に至ったという経緯です」(佐々木大輔代表)
資金調達とともに、サービスに「経費清算」機能の追加も発表。調達した資金はこうした法人向けニーズの開発に振り向けたいという。
「最近は多くの会計事務所が『認定アドバイザー』としていただくようになってきており、その効果もあって法人向けのセグメントが特に伸びております。今回の経費精算もそうですが、法人向けにはさらにニーズの幅も広くなり、単に自動化というだけでなく『コラボレーション』がひとつのキーワードとなってくる(とはいえ、大企業を狙うということではなく、あくまで数人から数十人までの規模を狙って)であろうと考え、さらなる機能拡充とサポート体制の強化を図る狙いです」(同)