Pepper Tech Festival 2014
「100万台出ないとビジネスには……」テックフェス参加者が漏らす Pepper期待と不安
2014年09月22日 07時00分更新
ソフトバンクのパーソナルロボット「Pepper」(ペッパー)の開発者向けイベント「Pepper Tech Festival 2014」が、9月20日に東京のベルサール渋谷ガーデンで行なわれた。Pepper先行販売や、SDKなど技術情報が開示された。(「自立ロボPepper、開発者向けイベントで技術仕様やエコシステムが明らかに」(週アスPLUS/大江戸スタートアップ))
安倍内閣の新成長戦略でもロボット産業は柱として推進されており、経産省によるとロボット産業は2020年は2.9兆円、2035年には10兆円市場になると見込まれている。参加者はスマホアプリやウェブのソフトウエア開発者から、ハードウェア技術者や研究者、エンタメ系の事業会社など幅広い業種から約1000人が集まった。参加者からは、この新しいビジネスに対して、どうコミットできるか、またアプリ販売プラットホームが開発者にとってエコシステムとして本当に立ちあがるのか。期待と不安の声が上がっていた。
「一般のユーザーに普及してまだまだロボは抵抗感があると思うので、うまくプロモーションをやって販売からスピーディーに一般を盛り上げてほしい。ゲーム、エンターテインメントのプラットホームとして見たときにポテンシャルは不安。ハードが普及してソフトも増えていく。スマホのように普及して、国内だけでも100万台以上のプラットホームにならないとビジネスにつながらない。ご飯は食えない」(ゲームデベロッパー開発者)
「ゲームはみんなやると思う。最初は遊びのようなアプリをつくってみたい。Pepperならでは教育面には期待しています。ただ、アプリ販売ですぐにやっていけるかはわからない。店舗向けPepperのソフトウェアをカスタマイズしてつくるような事業はあるかも」(ソフトウェア開発者)
「エンタメ業界としてはPepperに手足は必要ないと思える部分もある。音楽、人工音声などと合わせて活用してみたいと期待している部分はある。本体価格は知っていたが、月額の利用料(デベロッパー特別パック月額9800円×36ヵ月)がこれほど掛かるとは知らなかった。アプリの流通価格などわからないが、これでビジネスモデルをどう考えていくかが重要になる」(エンターテインメント事業者)
「Pepperが部屋の掃除をしてくれるようなアプリがほしい。そのためには、Pepperには物をつかめるような手が付いてほしい」(小学生エンジニア)
「Pepperに何をやらせるかは、ここに集まっている人たちにかかっていて、プラットホームを育てていく、腕の見せ所と思う。センサーがたくさん入っているので、自分の仕事や研究も生かして、いろいろなデバイスと組み合わせてできるんじゃないかな」(センサー系ハードウェアエンジニア)