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廃棄物を有効利用し二酸化炭素排出も低減する低コスト頑丈パレット

伊藤園、「お~いお茶」の茶殻からエコパレットを開発

2014年09月08日 21時42分更新

文● 行正和義

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茶殻入りパレット(エコT-パレット)

 伊藤園は9月5日、ウッドプラスチックテクノロジー、日本パレットプールと共同で、同社の「お~いお茶」の茶殻を活用した「茶殻入りパレット(エコT-パレット)」を開発したと発表した。

 茶殻入りパレット(エコT‐パレット)は、お~いお茶を製造した後の茶殻をウッドプラスチックに配合。茶殻のリサイクル、天然素材である木質の利用、プラスチックの使用量削減を実現した環境に優しいパレット。1枚あたりお~いお茶の525mlペットボトル、約100本分の茶殻を配合し、約994gの茶樹由来炭素分(二酸化炭素換算)を固定。また、曲げ強度が強く、温度による変形(寸法変化)が少ないため、長期間繰返し使用する用途に適している。

 運送時に用いるパレットは、単価としては従来のウッドパレット(木パレ)のほうが安いものの傷みやすく、プラスチックパレット(プラパレ)は丈夫ながら高額なのが難点とされている。このため、プラスチックに木質繊維を混ぜたウッドプラスチックを使うことで値段を抑えて耐久性を伸ばす製品が注目されている。

 伊藤園では、日本茶飲料の売上拡大に伴い製造過程で排出される茶殻の量も増加(2012年度の排出量は約4万9000t)するなか、茶殻を環境配慮型の工業製品などに有効活用する研究に取り組み、紙原料削減に繋がる製品や畳、石膏ボードなどさまざまな独自技術「茶殻リサイクルシステム」を確立しているという。茶殻入りパレットは原材料を飲料工場へ運搬する際のパレットなどに順次使用するという。

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