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無動力ながらステディカムのような工具保持機能と下半身サポートで作業をサポート

ロッキードマーティン製、パワードスーツを米軍が採用

2014年08月20日 17時00分更新

文● 行正和義

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FORTIS Exoskeleton

 米航空宇宙産業大手Lockheed Martin(ロッキード・マーティン)は8月18日、同社が開発した作業用サポーター「FORTIS Exoskeleton」(フォルティス外骨格)が米海軍より調達を受けたと発表した。同製品としては初の受注となる。

工具の保持には歩きながらでも安定した撮影を行うカメラ安定器具「ステディカム」のようなしくみが導入され(というかアーム部はほぼステディカムと同じもののように見える)、下半身をサポートする外骨格に繋がっている

 フォルティス外骨格は、工場などの作業用に用いられる身体サポーターで、動力は備えていない。立った姿勢やひざまずいた姿勢で身体に負担なく重い動力工具を扱えるようになっており、主に造船所環境での使用を想定している。

 36ポンド(16.3kg)の重さの工具でもほとんど負担なく(無重力のように)保持できるとしており、装着した状態でも自然に移動できるという。米海軍との契約の詳細は明らかにされていないが、海軍造船所における評価試験のために導入を考えているようだ。

かなりシンプルな構造に見えるが装着者の負担にならない重量に収まっている素材など、相当な技術が盛り込まれていると思われる

 なお、同種の技術としては今年7月にドイツBMWが工場作業員用に3Dプリンタで製作した親指カバーを導入している。こちらはパーツを押し込む際の親指の負担を低減するものだが、これらのように無動力のサポーター類でも工場や農作業といった作業の労力を軽減する技術は、労働力不足が予想される業界で大きく注目されている。

BMWの向上で導入された3Dプリンタ親指。作業員の指を3Dスキャンして製作、パーツを押し込む際に指にかかる負担を減らす

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